第822回 「一石三鳥の雑貨屋さん」

10月19日

文教の町と言われる佐川町。上町地区のこの辺りは司牡丹を始め、藩政時代の風情漂う白壁の建物が多く残り「酒蔵ロード」と言われています。

先日、たまたま行く用事があり、そのついでに有名な雑貨屋さん「キリン館」に行ってみよう!と中村と話が盛り上がりました。過去2度定休日(火曜)と被っていたもので、初めて訪れました。

キリン館は2年前にこちらに移転したお店で、江戸時代後期に建てられた国の登録有形文化財「旧竹村呉服店」を改修しています。ちなみに竹村家は江戸時代には質屋を営み、その後呉服商へと商売を発展させた、地域の豪商です。

店内はぎっしりと見応えある雑貨や洋服などが一杯!
オーガニック食品やフェアトレード商品、お洋服まで、目移りします。
ふと右手を見ると・・・

なんと!家の中にお蔵がありました。初めて見ましたが、内蔵と言うそうです。
中もお宝がぎっしり並べられています。(笑)

そしてお店の奥に、もう一つの世界が広がっていました。

喫茶「まるきゅう」です。
「旧竹村呉服店」のお店の紋が「丸に久」だった由縁だとか。

立派な床の間。

特に素敵だなと思った、光と陰が美しい部屋。
右手奥の中庭が効いています。
家具はこちらに似合うイギリス製のアンティークものを探したんだそうです。

メニューを見て驚き。佐川の地乳アイスやオーガニックハーブティーなどと並んで、フランス マリアージュ社の「マルコポーロ」があるじゃないですか!大好きな香りの紅茶です。それと、いちじくのシフォンケーキをオーダー。

美味しくて大満足♪こちらのオーナーさんの「良いもの」へのこだわりを強く感じました。お話ししていると「上もどうぞご覧下さい」とのこと。大喜びで2階へ!

2階の店舗側は、旧竹村呉服店の成り立ちなどをまとめた資料がありました。

左右の鉄窓に文政11年(1828)と明治5年(1872)の刻印があることから、文政11年頃に建築し、明治5年頃に改修したと推測されるそうです。

う~ん、190年も前に建てられたのですね!すごいなぁ。

北側は、住居スペース。
江戸時代を感じられる広々とした和室。欄間も見事な造りです。

踊っている波の模様が光を通し、まるで炎のようにも見えました。

雑貨、カフェに建築まで楽しめて、一石三鳥の大満足なキリン館。
これからも、足を運ぼう!と思いました。

第821回 「美容室のホスピタリティ」

10月13日

つい最近、20年ほど通った美容室を、新しい美容室へ変えました。理由は、お気に入りの美容師の先生がお母さまの介護でUターンなさったためです。
昨年末に「辞める」お話を伺ったときにはそりゃあショックでしたが、次に行く腕の良い美容室の手配までしてくださり、新しい所へ期待少しの不安で足を運んだのでした。

笑顔で迎えてくださった、新しい美容師の先生。きれいな室内に入り、「こちらのお席にどうぞ」と導かれて、びっくりしました!

なんと、美容室にパソコンを持ち込む私のために、わざわざ広いテーブルを用意してくださっていたのです!感激でした。これなら資料を何冊も広げ放題です。(笑)

だって美容室へ来ると、宅配便も来客も電話も来ないし、集中して仕事ができるんで、はかどるんですよ~。美容室にはリラックスのためにいらっしゃるお客さまがほとんどでしょうが、私のような変わり者もいるんですよねぇ。(笑)

前の先生が申し送りしてくださったのか、新しい先生が一度様子を見においでてくださった時に気づかれたのかわかりませんが、本当にありがたかったです。「一人のお客さま」まで大切になさる姿勢が伝わりました。

美容室のサービスと言えば、色んな雑誌があったり飲み物を出してくれたりが基本的にありますよね。他にネイルの手入れや手や肩などのマッサージまで入念にしてくれたりするのも、凝り性の私にはありがたいサービスです。

もちろん全部新しいところでもやってくださって、美容技術の高さも値段も変わらずにホッとしています。何気なく置かれたトイレのソープが、薔薇の香りの輸入ものだったのも素敵♪と心躍りました。そして何よりもキビキビと動くスタッフさん、そして先生のふんわりとした笑顔が居心地の良い空間となりました。

パーマ、シャンプー、カット、カラーとすべてをテキパキとやってくださり、仕事も進む幸せな1時間半。お二人の先生のお陰さまで、これからもますます快適に仕事が進みそうです。

第820回 「ミステリアスな電話」

10月6日                 中村 覚

夜になり 家に帰ってくると、テーブルの上で携帯がチッカチッカ光っています。外出時にはもちろん持って行くのですが、この日に限って忘れていました。未登録の番号から午前中の間に着信履歴が8回と留守電メッセージが3件 。

未登録・・・しかも8回という執拗な回数に「?」
とりあえず留守電を聞きました。

1件目
「谷ヤン、木村ですぅ~。骨が折れたのぉ、1ヶ月ぐらいかかるそうなので、休みます。よろしくぅ・・・。」
俺は谷ヤンではない。

2件目
「谷ヤン、留守電、聞いてくれた? 骨が折れたのぅ 電話ください。」
止めろ、陽は落ちて外は闇。知らない人の骨折話を聞く時間じゃない。怖いって。

3件目
「ボソボソ、ブツッ ブツブツ・・・ブツッ、ガァァァ~(雑音)」
いよいよクライマックス?

声の主は50代~60代の女性のようで、どうも仕事仲間に電話をしているみたいです。相手の方とは人間関係も良好なのでしょう。「谷ヤン」ですから。

しかし まぁ「はああぁ~」気が重い。「電話、間違っていますよ」と連絡しようとは思うのですが、留守電が入ってから半日近くも経っているのです。これだけ時間が経過していれば、既に先方ともちゃんと連絡が取れているかもしれません。間の抜けたことになるんじゃないかなぁ。

外の暗い庭を見て 一息入れてから電話しました。

「あの 木村さんですか?」
「はいぃ。」
「午前中に何度か お電話頂きましたが、あのぉ 私は中村と言います。」
「?」「・・・」「え? あ・・・」
「すみません、もっと早く連絡すればよかったのですが、家に携帯を忘れて外出していたので~」
「あぁ、そうだったのね、ごめんなさいね~」

と話はスイスイ進み、木村さんもそれほど驚いた様子ではなかったので、やっぱり知人経由等で既に話はついていたのかもしれません。
とりあえず良かった。

電話の切り際、ちょっと何て言えばいいのか悩んだ末 出た言葉が~
「お大事に。」
「あら? 留守番電話 聞いてくれたの? やっ 恥ずかしいぃぃ(笑)」
そりゃ、聞くって。

ミステリアスな木村さんでした。

※名前は仮名です