第838回 「幡多の恵みと厳しさ」

2月16日

昨年、高知でLABプロファイル(言葉と行動分析)の講座を共同開催した神奈川の八重田さんは何度も高知を訪れて、すっかり高知ファンになりました。そんな仲間が三連休に高知を再訪し、スタッフの中村と3人で海がきれいな宿毛・大月地域に日帰りしました。私は30年ほど前に両地域に住んでいたこともあり、あちこちご案内しました。

最初の写真は大月町の樫西海岸です。海沿いを走り、昼食をベルリーフ大月でとりました。実は高知県は全国3位の養殖マグロの産地で、しかもほとんどが大月町で生産されているそう。2月はマグロ祭りの最中とかでそれ目当てだったんですが、前日確認するとベルリーフでは「仕入れてない」というのでガッカリ。ところが当日「天然の小さいのが上がりました!」とご案内下さって、ラッキー♪

まさしく幡多の海の恵みです。冷凍をしていないから、厚みのある一切れがブルンと口の中で存在感を主張し、その後とろける感じ。素晴らしいお刺身でした。

ついでに車を足摺方面に15分ほど走らせ、小才角に。ここには今の時期の風物詩があるんです。

スルメイカの一日(ひいとい)干し。しっとり柔らかいイカをあぶって食べるのは最高!2~3枚で千円を一袋、家族へのお土産に買いました。

あと、今回欲しかった物に「ひがしやま」があります。そう、あのサツマイモを干した昔ながらのお菓子です。一般的には固いものですが、写真は柔らかいひがしやま。お芋がそのまままるごとなんですが 柔らかくてもっちりとして味が濃く、絶品です!大月町の道の駅では1080円、四万十市では1280円でした。(すみません、写真をアップで撮る前に家族が全部食べてしまいました…)

その後、柏島に車を走らせました。悲願だった2車線の県道が2011年に開通してずいぶん行きやすくなったのですが、あえて途中で1車線の旧道に入り、展望台に。

ところが途中で通行止めでかなり迂回しなくてはならず、落石の跡が残る狭い道を冷や汗をかきながら上りました。でもご褒美に、展望台からのこの景色が!

八重田さんもこの景色を喜んでくれて、ホッとしました。
また細い道をくねくねと戻って、柏島に向かいます。

昨年の平成30年7月豪雨はすごかったですが、その爪痕が土砂崩れとなり、あちこちに残っていました。こちらもそうです。

柏島の手前に巨大な落石があり、自衛隊が出動して破壊したとニュースで流れていました。現在は工事が進み、片側交互通行で特に支障なく通行できていて、何よりでした。3月末には工事も終わるようです。

でも崖のぐにゃりと曲がった異様な崩れ方は、空恐ろしささえ感じるほどでした。つくづく、自然には勝てません。

橋の上で釣りをする親子連れの姿は、きっと昭和から代替わりしても変わらないのでしょうね。微笑ましい光景でした。

そして、港は冬の弱い日差しでも海の底が見えるほどきれいでしたし、

『避難場所 田中さんの畑』
こんなに和む避難看板はないと思うなぁ~♪大好きです、柏島。

その後、宿毛市の林邸へご案内しました。

昨年の8月、第813回「見所満載!宿毛の林邸」でご紹介した林邸ですが、残念なことに1階のカフェは閉店していました。オーガニックの商品など力を入れてやってらっしゃった素敵な雰囲気のカフェだっただけにすごく残念です。やはり地方では経営を維持していくのが難しいのでしょうか。

沢山の恵みをくれる幡多の現実は厳しいけれど美しく、八重田さんは高知を満喫してくれたようで、私も嬉しかったです。次はどこを案内しようかなぁ♪