第676回 「スターウォーズの戦略」

12月20日

12月18日公開の新作「スターウォーズ Ⅶ フォースの覚醒」に合わせて関連商品が怒涛の勢いで銀河~、じゃなくて市場を駆け巡っています。 ネット販売は言うに及ばず、リアル店舗のおもちゃ屋しかり、スーパーの食品玩具売り場でも大盛況。

と ここまでは商品戦略としてよく目にする光景ですが、意外だったのはお菓子やアイスクリームなどのパッケージまでもがスターウォーズとコラボレーションをしていることです。

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「10年ぶりの新作、皆さん、お祭り騒ぎで楽しく盛り上がりましょう!」と、 この気持ち、わからなくもないですが、数限りない関連商品を目にすると、お祭りムードを飛び越し、我々 消費者はメーカーさんに踊らされているんだなぁと感じます。 子供たちは仕方ないにしても、大人までもが浮かれ過ぎるのは ちょっと?…

どこからともなく声がします「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損々~」 フォース? あえて時代の波に飲まれろと… そうですね、私一人があらがっても、アリンコ一匹にもなりません。と言うことで、ついつい浮かれて買っちゃった関連グッズをご紹介します。

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まずは低価格で遊び心をくすぐる チョコエッグ(1個 約200円)、これは外せません。旧6作品の中から選ばれた有名なキャラクターが手のひらサイズのフィギュアになっています。

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これは お馴染みのハン・ソロとルーク。「ん? あれ、でも ちょっと似てなぃなぁ。」その通り!でもこの価格ですし、そもそも人間の表情を似せて作るのは難しいでしょう。

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チョコエッグで特筆すべきはドロイドで、C―3POとR2-D2です。どうでしょう? 文句なしの出来栄えだと私は思います。特にC-3POのテカり具合が素晴らしい。

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こちらはコンビニで売っている、スターウォーズ新聞です。これまでの作品のおさらいや新作に関する情報が写真と活字でビッシリ紹介されています。毎号350円。第1号は買いそびれましたが、ノリで2、3、4号を購入。

ただ 掲載されている大きい写真でポンッ、ポンと視覚的に楽しむ分にはいいのですが、わざわざ小さな活字を拾ってまで、情報を知りたいとは思わない自分がいました。ですから、例えば 製作の裏話や、○○というキャラクターについての詳しい情報など、こういったことは 友人から話として聞くぐらいが調度良いなと再確認。それにうっかり新作に関する情報を読んでしまうと、映画館に行った時に純粋に楽しめなくなりますし(笑)。

まっ そうは言っても、新作に登場するキャラクターは、自然と頭に入ってきます。 なぜって、商品戦略がそうなっているからです。 「この人の劇中でのポジションは? どんな活躍をするの?」 全くわからない内に フィギュア化され、お店で絶賛売り出し中! そんなキャラクター達のオンパレードです。

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特に分かりやすいのが、この人。名前はカイロ・レン。黒ずくめで いかにも悪役。多分 ダース・ベーダーに代わる重要人物。でも だからと言って、映画を観る前から「好きになってね」というのは無理があります。 映画を観て好感を持つことができれば、それから関連グッズを買う! これが正当な流れでしょう。それなのに 新作が公開される数ヵ月も前から、商品ばかりが先走ります。

そんな最中、緊急事態です。 2ヵ月程前、このカイロ・レンの78㎝の大きなフィギュアがネットで、3500円で売られていました。定価は9720円。「あれ、日頃は5000円ちょっとだったのに、なぜ、急に安くなっているの?」 多分、大人の事情あってのことでしょうが、とにかく救ってやらねばと、クリック、クリック。

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さすが78㎝、あんたデッカイねぇ、うちの犬(柴犬)よりデッカイよ。あとは、「頼むから 劇中で私好みの活躍をしてくれ」と祈るのみ。

実はこの文章を書いているのは新作公開の前日です。家でパソコンに向かっていると、部屋の照明をLEDに交換するための工事の方が来ました。とても感じの良い青年だったので、工事とは関係なかったですが、「明日、スターウォーズが公開ですね、映画館に行きますか?」と聞いてみると「スターウォーズは観たことがないです」との返事。良いですね、世間がお祭り騒ぎの中、あなたのような硬派な若者は貴重です。「そうなんですね、いやもし良かったら これ 要らないかなと思って~」とスターウォーズのミニタオル(くじの景品)を見てもらいました。すると「職場にスターウォーズ好きの人がいるので、かまいませんか?」と笑顔で もらってくれました。その後、「(スターウォーズの)業者の方ですか?」と聞かれてしまい、いや、そんな… えっ? ジェダイマスターってことですか? 違いますよ、照れるなぁ。

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この日の夜、友人から電話があり、チケットが取れたので公開初日に観に行くことになりました。初日のチケットは都会では売り切れの所もあるそうですので、高知で良かった!

 

第675回 「羽生結弦選手の驚異的なレジリエンス」

12月14日

フィギュアスケートの羽生結弦選手(21)がグランプリファイナルで、また「雲の上スコア」の世界最高記録を更新しました。おめでとうございます!(2015年12月現在←こう注釈を付けておかないと、また記録更新をした時に、いつのことだかわからなくなりそうですね。)

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11月末のNHK杯で322.40点を叩き出した時には、初の300点越えの驚異的な点数として今後の彼のプレッシャーになるのでは?とも心配されていました。しかし、わずか半月でそれをまたあっさりクリア。「異次元の強さ」で330.43点と歴代最高得点を更新し、2位のフェルナンデス選手を37点差で引き離して、男子では史上初の3連覇を果たしました。

「自分で自分を追い込んでいた。重圧と戦った。」「NHK杯は素直に喜べたが、今回は安堵感があった」と落涙していました。絶対王者ゆえのプレッシャーに、見事打ち勝った凄さには、ただ脱帽です。

羽生選手は手足が長く恵まれた容姿を持ち無垢な少年のような笑顔を見せますが、時に鬼神のような鋭い眼光を放ち、何よりもその強靱な精神力には驚嘆します。
近年、レジリエンス(逆境からの回復力)が着目されていますが、私はレジリエンスという言葉が、羽生選手とぴったり重なるのです。

彼は2歳頃からずっと喘息に悩まされたそうで、発作の引き金になるため冷たいスケートリンクに長くいられず練習時間が限られ、「体力不足」というハンデにつながりました。気道が狭くなり呼吸が苦しい中、マスクを付けての練習など、相当苦しいトレーニングをしてきたようです。

2011年には、仙台市内で練習中に東日本大震災に被災しました。
彼はスケート靴のまま避難し、家族4人で避難所生活を送ったそうです。練習リンクがなくなったため半年間、全国を転々として復興支援アイスショーに参加し、合間に練習するという過酷な日々でした。被災者として「自分だけがスケートをやっていていいのか」と自問自答し辛い時期もあったようですが、それらの経験がすべて彼の強いメンタルを作り、磨いてきたのでしょう。

2012年にはコーチを変え、カナダへ拠点を移します。
この年に初めて出場した世界選手権の練習中に右足首を捻挫。一時は棄権も考えましたが隠して出場、ショート7位から捻挫していたとは思えない奇跡の演技で、大躍進の銅メダルを獲得しました。続く2013年は左膝の故障が起きます。

しかし彼はこうした困難を乗り越えて2014年、ソチオリンピックで金メダルを獲得。(この時のことはコラム第581回「礼を尽くす、金メダルの羽生選手」に書いてあります。)この年は、金メダル・グランプリファイナル・世界選手権の三冠達成し、最年少で紫綬褒章も受賞しました。

ただ、彼の困難は続きます。同年11月、中国・上海で行われたグランプリシリーズの直前練習中、中国の選手と激突。流血でしばらく起き上がれなかったにも関わらず、オリンピックチャンピオンとして欠場せず、気力で滑りきって2位となり、号泣したのが記憶に残っています。また、12月には腹部の病気が発覚し、手術。

2015年3月の世界選手権では銀メダルになり、連覇を逃して
「悔しさが9割だが、また追いかける事が出来る立場になった。悔しさをバネに進んでいける。」と語っていました。その言葉通り、今季は前人未踏の、世界記録更新とグランプリファイナル3連覇を成し遂げたのです。

こうして見てみると、羽生選手は人一倍様々な困難に直面し、乗り越え、そのたびに逆境に負けないレジリエンスを育て、それが自身をより強くしているようです。いやむしろ、逆境があるからこそ、より闘志が湧くようにも見えます。

しかし彼の見事さはただ強いだけではなく、謙虚で感謝を忘れないことです。
「自分に対して何と言いたいですか?」という質問に、こう答えました。
「ありがとうと言いたい。(優勝を)狙って、できるような練習に耐えてくれた体」「周りの方々が自分の体の中にたくさん力を入れてくださった。皆さんの力に感謝したい。」

くり返し立ちはだかる高い壁にもひるまずに挑み続ける彼の高い精神性は
羽生結弦=レジリエンスを強烈に印象づけました。逆境が彼を謙虚な絶対王者に育てたのかもしれません。そのメンタルの強さには、今後も目が離せません。

「壁の先には壁しかない。課題を克服しても、自分は人一倍欲深いから、また超えようと思う。」(羽生結弦)

 

第674回 「神戸居留地の近代建築②」

12月3日
神戸居留地の海岸通り沿いにある近代建築のご紹介、2回目はこちらから。チャータードビルです。(写真はクリックで大きくなります)

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1938年(昭和13年)、旧チャータード銀行神戸支店として竣工しました。現在は1階にカフェレストラン、2階・3階にはクラシックなレストランがあるようです。

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南面の円柱が美しい。

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でも近すぎて、うまく全体が撮れませんでした。

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南西と南東の角には、レトロな木製の回転ドアが当時のまま残っています。

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中に入ると、こんな感じ。

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この日は、レストランウエディングがあったようです。

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シャンデリアの台座は当時のままなのかと思います。陰影が美しい。

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それにしても回転ドアのレトロな雰囲気って、ホントに素敵ですよね。

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時間さえあれば、こちらでぜひお食事を頂いてみたかったのですが…。

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とにかく、たたずまいそのものが美しい。
まるで昔の映画に出て来そうな雰囲気でした。

こういう近代建築が現役のレストランとして使われているのは
素晴らしいことだと思います。