第671回 「ホテルオークラ神戸のユニバーサルルーム」

11月14日

車いすの長女を連れて家族で旅行をする時には、ホテルのユニバーサル(バリアフリー)ルームの情報収集が不可欠です。でも、意外にネットにもそういう情報って少ないんですよね。いつも苦労しています。

ということもあり、忘れていましたがこの夏、家族旅行をした際のユニバーサルルームのことを書いてみます。神戸に行ってみようか?ということで、ネットでユニバーサルルームを調べ、ホテルオークラ神戸が良さそうだと予約しました。

家族4人を乗せた車いす仕様のボクシーは、高速道を5時間ほどひた走り、明石海峡大橋を渡って、神戸へ。私の大学は神戸の近くだったんですが、神戸に行くなんてもう20年ぶりくらいでしょうか。懐かしい思いで神戸に降り立ちました。

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車いすの乗降後、ボクシーをパーキングタワーではなく玄関横に駐めさせて頂けて、本当に助かりました。

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私たちが泊まったのは、22階のユニバーサルルームです。1室は3名まで宿泊可能ということですが家族4人のため、ユニバーサルルームとつながっているコネクティングルームのツインと2部屋を予約しました。

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長女の車いすはリクライニング型で大きいため、ホテルの部屋で取り回しに苦労することも多いのですが、さすがはホテルオークラ。37平方メートルのゆとりある設計で楽々でした。

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ベッドの間って狭いものですが、ユニバーサルルームは広めで車いすも入るため、とても助かりました。

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トイレは引き戸仕様です。ここの入口幅は80cm。

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手すりは両側で可動式。

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お風呂用のチェアーもあります。長女は全介助なので使いませんが。

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客室入り口の幅は85cm。クローゼット付近も、幅60cmの車いすが通っても、これだけゆとりがあります。これは心のゆとりにもつながります。

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こちらはコネクティングルームのツインです。

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22階なので、眺望も素敵でした。玄関からすべてバリアフリーで、レストランや買い物にもストレスなく移動できることはありがたいことです。スタッフの接遇も、さすがでした。

そうして神戸の散策や近代建築も楽しんだのですが、そう遠くない将来 次女も結婚することを考えると、家族みんなで行ける旅行は、あと何回あることでしょうか?
そう考えると、家族のメモリアルの貴重な1ページとなりました。

第670回 「さよなら、療育福祉センター」

高知市若草町にある、高知県立療育福祉センター。昭和31年に「県立整肢子鹿園」として開園し、昭和39年に「県立子鹿園」と改称。平成11年に6機関を統合し、「高知県立療育福祉センター」と改称されました。心身の発達に障がいのある子供たちの医療、福祉、相談等の必要な支援を行っている施設です。(下の写真は北口。写真はすべてクリックすると大きくなります)

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昭和61年生まれの長女、涼歌(すずか)は4歳から24年間、ずっとこちらのリハビリに通ってきました。保育園の頃、大腿部の腱を切る手術もこちらで受けましたし、言語療法も4歳から2年ほど受けていました。(下の写真は南口)

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20年以上ずっとお世話になってきたリハビリの嶋田先生がこのほどご退職になり、それに伴い来年から彼女のリハビリは、南国市の重度心身障害者施設「希望の家」に変わることになりました。

偶然ですが、療育福祉センターもこのほど建て替え工事をすることとなり、昭和50年に建てられた本館は近々、取り壊しをされるようです。

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そして実は、中村も4歳から3年半、子鹿園に入所していたのです。幼い頃だったので、家に帰りたくてたまらなかったと聞いたことがあります。同時期には、ソプラニスタの岡本知高さんもいらっしゃったとか。そんなわけでここは、人・みらい研究所にとっても思い入れのある場所なのです。

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受付付近。夏休みの期間とかはごった返し、待ち時間が長くて大変だったことを懐かしく思い出します。

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遠隔地の子どもはリハビリなどの訓練に通えないため、お母さんと一緒に短期間入所する、「母子入園」をしていました。左の窓はそのための「母子棟」の部屋の窓です。

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中庭。中村曰く、「昔はここに保育園の砂場があった」そうです。ピンクのブーゲンビリアの花も、長年咲いていましたっけ。

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20年通った、リハビリ室の中です。たくさんの道具が並んでいます。

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次女が幼かった頃は、おもちゃが一杯あるここは天国のようで、一緒にリハビリに来ては喜んで遊んでいました。(笑)

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食堂です。かつては多くの子どもが利用していたのでしょう。「7の付く日はカレーライス」と聞いたことがあります。

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今では使われていない、洗面室。中村によると、昔はこの小さな棚1つ1つに歯磨き用のコップを入れていたとか。もうかなり前から床がたわむので危ないと使われていないようです。

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特に時代を感じるのが、トイレです。男性トイレと女性トイレが同じ部屋にあるって…今では考えられないですね。しかもドアがカーテンだったりするわけですし。

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駐車場の植え込みもプールも、もう撤去されました。
これから建築工事が始まるのでしょう。

涼歌のこちらでのリハビリも残すところ、あと1回です。本当に長いことお世話になった子鹿園=療育福祉センター、嶋田先生にこの上なく感謝しています。

新しい療育福祉センターは、平成29年にオープン予定だそうです。

 

 

第669回 「土佐弁シリーズ③」

10月29日                中村 覚

「こんまいことを ちまちま 言よったち、いかんき~」
→「小さなことを細々 言っていても だめだから~」という意味です。
「物事は俯瞰して見よ!」 みたいな言葉がこの後に続くわけです。
ということで 今回は、初っ端、大きく出たいと思います。

まずは、土佐にゆかりのある歴史的名曲をどうぞっ!

「春 高楼(こうろう)の花の宴   巡る杯 影さして~♪」
あれ? またお酒の話? いえいえ。 と言うか、これ「荒城の月」でしょ? そうです、荒城の月です。 荒城の月と言えば、作曲は瀧廉太郎・・・ 瀧さん、高知県出身だったっけ? 違います。じゃあ 作詞の土井晩翠? 違います。実は土井晩翠の奥さんが高知県出身なんです。  晩翠さん、土佐のお嫁さんをもらったから、あんなすばらしい歌詞をお書きになられたのでしょう。(笑)

奥さんの名前は土井八枝さん。 この方「土佐の方言」という本をお書きになっています。 この本です。

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実はそれを知ったのはつい最近です、おどろきました。 歴史的役割の大きな方ではないでしょうか。

土佐弁の「オドロク」について。
私のさきほどの「おどろきました。」というのは標準語の「びっくりした」の意味です。ところが 祖母の使う「オドロク」は違っていました。

「今朝は早うから おどろいた。」というわけです。明け方にショッキングな夢でも見たのか? もしくは朝早くから家族にびっくりさせられたのか? 実はこれ 「今朝は早くから目が覚めた」の意味です。
【オドロク】 目が覚める。

同じ土佐人でも世代の違う 私にすれば「なんじゃ そりゃ? まぎらわしい」ってなものです。まぁ 今 考えると「毎朝、毎朝、なにか新発見を楽しみに驚きをもって目覚めたい」みたいな感じっていいですよねぇ~。そんな意味ありませんけど(笑)。

次は取り扱い注意の土佐弁。 県外の方には なかなか わかってもらえない方言です。

まずは「 カク 」     例 → (机を)カク。
「机さん、机さん、かゆいのはここですか?」 ポリポリ。
「いやー中村君、助かったよ。」 「いえいえ また いつでも どうぞ。」
・・・ これは 無理。

【カク 】(重い物を) 持ち上げたり、運ぶ。

「このタンス、一緒にカイテ」。こう使います。

次は 「ノーガワリー」
例えば、友人が ぶかぶかの靴を履いているのを見て「ノーガワリーろ」と言います。 高知県人同士なら問題ないですが、県外の方なら「(そんな大きめの靴を履いて、お前は) 頭が悪いのか」 と言われたと思い、気分を害するかもしれません。

【ノーガワリー】 具合が悪い。
「 ノー 」は性能の能です。脳ではありませんので、以後 お見知りおきを。

そして、「ノーガワリー」は、語気を強めて言う場合もあります。例えば 「いよいよ(本当に) この車、ノーガワリーッ!」 エンジンがかかりにくいなどの理由から、具合が悪い、役に立たないと、舌打ちの一つも交えてののしる時です。(ちょっと言い過ぎか?)斬って捨てる時ですね。

土佐人は自分の思い通りにならない物(特に所有物)に対しては、容赦なく斬りつけます。思い通りにならない物は大嫌いです。(笑)

「いよいよ この車、ザット シチュウ!」 これは平成版「天誅」の意味です。 バッサリ やります。

【ザットシチュウ】 雑な、いい加減な
・・・天誅はウソです。(笑)

では、最後に。 数年前に、知り合いから聞いた話で、いまだに忘れることができない「やっぱり土佐の方言は伝わらない」話です。

全国の色んな企業が集まった会議で、収支報告を聞かれた時のことです。 「うちは 今年は、トン トンでした。」 すると同席している皆さんは「?」。
妙な空気を感じたので、あわてて「ボッチリということです。」 と言い直したのですが、やっぱり「?」。 悩んだ末、「今年は プラス マイナス ゼロでした。」 すると、一同 「おぉ なるほどぉ」 やっと納得してくれたそうです。

この方は、高知に帰ってきて、 「いよいよ、県外に行ったら、土佐弁は英語より通じざった。」 → 「本当に、県外に行ったら土佐弁は英語より通じなかった。」と同僚にこぼしたそうです。

【トン トン】、 【ボッチリ】 丁度の意味。

では今回はこの辺で締めるのがボッチリかと。(笑)