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ウィークリーN

第165回●2006年1月15日(日)

  「讃岐うどんに見られる香川の経済観念」


 お正月の特別番組の中に、「全国県民性ランキング」みたいなのがありましたが、経済観念が最も発達しているのは大阪を抜いて香川県という発表があり、思わず納得してしまいました。

 有名なたとえで、四国で千円拾ったら、というものがあります。徳島県人は阿波商人という言葉があるように、商売の元手に使う。愛媛県人は何かを買う。香川県人は貯金する。高知県人は千円足して飲みに行く、というものです。高知県人は収入が少ない割にパッパッと使います。それにひきかえ、香川県人は堅実という感じがします。

 たとえば香川県で有名なのが讃岐うどん。仕事のついでにあちこち行ってみると、本場の讃岐うどんはもちろんおいしいのですが、あまり凝った店構えでないところも多いのです。

 先週もある有名なおうどん屋さんに立ち寄りましたが、ここも初めて行った時は驚きました。高知ではこういうタイプのお店はまずありません。

 住宅街の一角で、店の前には縁台があり、そこにもお客さんが座ってうどんをすする姿が見られます。「製麺所」という名前の通り、お店に入ってすぐのところには小麦粉の大きな袋がドサッと置いてあったりします。
 お昼時で混み合う店内。ここでは完全セルフサービスです。客は自分でどんぶりの大きさを選び、「1玉」「2玉」などうどんの数を言い、店の人に入れてもらいます。
 自分でつゆを注ぎ、トッピングを選びます。おあげ、魚のフライ、卵やかぼちゃなど野菜の天ぷら、ちくわやゲソの天ぷらなどがずらりと並んでいます。
 各テーブルには人がぎっしり。このテーブルの上を見ればわかるように、飾り気はなく雑然としていて、雰囲気は昭和の大衆食堂ですね。みんなそれぞれ黙々と食べ、食べ終わるとそそくさと出て行きます。待ってる人もいるので、それがマナーって感じです。
 この日選んだのはゲソ天2つとかぼちゃのてんぷらでした。これで370円という安さです。味はかなり薄味ですが、そのためしょっちゅう食べても飽きないようで、毎日うどんという香川県人も珍しくないようです。お勘定は食べ終わってから、自己申告して精算します。
 セルフサービスで内装にもお金をかけない、安くて味で勝負、という本物志向なのでしょう。
だからこそ普通なら1000円前後かかるお昼代を、香川では倹約することが可能なのでしょうね。セルフ形式のうどん店は最近あちこちで増えてはいますが、価格はとてもこうはいきません。
堅実な香川県人らしさを、うどん屋さんで再確認したのでした。

 
 
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