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ウィークリーN
 

第325回●2009年2月15日(日)

 「おっこう屋〜過去か、未来か?」

  今回は、中村覚がご案内いたします。
 ある雨の日、雑誌を見て「ここは面白そう」と思い立って、とあるお店を訪れました。「絵金祭り」でも知られる香南市赤岡町の、横町商店街にある「おっこう屋」という骨董屋さんです。
 お店の玄関を入ると店内には所狭しと並べられた商品の数々。着物の帯や洋服、下駄、わらじ、お皿にガラス器、などなど色々な物が置いてあります。これらの商品の中には町内の方々が持ち寄った物も含まれているそうで「古い物に新しさを加えて、もう一度使えるように!」とのことです。
 そしてその商品陳列の土台ともいうべきお店自体の雰囲気にも見入ってしまいます。築200年越しの古い家を、そのまま「お店」にしているからです。初めて行ってもそう感じないのは、古いものが醸し出す親近感のせいでしょうか。
 そういう雰囲気の中、奥からオーナーさんが「雨の中、わざわざぁ〜、まぁコーヒーでも入れますので〜」と出迎えてくれました。「えっ!」と驚きです。何故なら、もちろん今回が初めてなのに・・・。それなのに、まるで友人宅、もしくは行きつけのお店に来たかのような、そんな声をかけてくださったので、もぅこれだけで嬉しくなりました。
 温かいコーヒーを準備してくれている間に商品を見せてもらいつつ、その説明も伺う事ができました。これらのたくさんの商品達は県外に行って仕入れてきた物や、特に珍しいといった物ではなく、「この赤岡町の地元の方の家や倉にあった物達」だということです。そういった物達の中からガラスの花を購入しました。
 色々と見せてもらっている中で、レジ付近の高い所にある、キャラクター物の人形に目が行きました。この手の物はテレビ番組「なんでも鑑定団」のおかげで(?)とてもポピュラーになり、価値もそれなりに上がったようです。しかし、私達にはこのキャラクターの名前が出てこない。オーナーさん自身もハッキリとはご存知なさそうでした。でも、大切に高い所に置かれているわけです。
 オーナーさんは数年前に、テレビ局の取材を受けた際、この人形の価値を知ったとか・・・・でもだからと言って、その時に好きになったわけではなく、それよりもずっと前に、とある場所で、危うく、この世とおさらばしそうになっていたこの人形とバッタリ出会い「なんともかわいい」ということで助けてあげて〜、それ以来の仲だということでした。本当の価値とは、こういうものですよね。
 外は雨、すぐ横の軒下の商品には、濡れないようにビニールが被せられています。コーヒーとお菓子をご馳走になりつつ、オーナーさんがこのお店のことや、ご自身の昔話をしてくれました。そして絵も描かれるということで、私も一緒に楽しませてもらい、私の気分は、「ここはもう田舎の家の日当たりのいい縁側で、数年来、お付き合いのある方とゆっくり談笑させてもらっている」といった感じでした。
 そこで、「もしタイムマシーンができたとしたら、過去と未来、あなたはどちらに行きたいですか?」と聞かれました。私は、古い物が好きということもあり、「過去」の方を取りました。人類の永い歴史を考えた場合、「未だ見ぬ〜」という意味では「過去」も「未来」も同じかもしれません。
 しかしその中でも物事の可能性や便利さといったものは、未来の得意分野で、癒しや和みとなると過去の得意分野なのかなと、当たり前の事ですが、話を伺っていてあらためてそう思いました。

 この雰囲気に包まれながら、「過去か、未来か?」と質問を受けると誰しも多分、「(癒しという意味の)過去」と言ってしまいそうな・・・そういう空間が、ここ「おっこう屋」にはあります。


「おっこう屋」

住所 〒781-5310 高知県香南市赤岡町448−1(横町商店街)
Tel ・ Fax 0887-55-3468
定休日 毎週木曜日
営業時間 10:00 〜 18:00
ホームページ http://okkouya.imawamukashi.com/

 
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