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第372回●2010年1月24日(日)

 「お客様の心を見失ってしまったヤマト運輸A」

 前回書いた通り、送ったお歳暮商品の紛失を3週間もたってから報告してきたヤマト運輸。どう対応するのか、その日の内に何回か電話をしてくれたようだが、私は仕事で不在だった。夕方6時半に再度電話があったが、夕食作りの時間帯だったので、後でかけ直してもらう。
(昨日も時間については同じことを言ったんだけど、情報は共有しておいてね、と後で付け加えた。)

 

 ヤマト側からは、すずめ燻製工房に今日出向いてお詫びをして来たこと、そして「商品をもう一品付けて送らせて頂くということでいかがでしょうか?」という提案だった。まあ、妥当な策だろうと思い、了承する。

「Sさんにはどうしてくださいますか?と聞くと、「大阪の責任者が商品を持って、お詫びにお伺いいたします」とのこと。でもねえ、商品紛失したのは大阪に着く前なんだし、ちょっと違うような気もする。
「では高知からのお詫び状を、それに付けてください」と言い、了承してもらう。
「それから、ことの経緯と、今後は改善のためどうするのかといったことを、私にも文書で提出して欲しいんですが。」
ちょっと間があった。驚いたのだろう。でも、文書化してもらわないとどう考えているのかとか、わからないからねえ。

 こうして数日後、ヤマトからのお詫び状が届いた。名前の後、「お詫び状」として、次のあいさつに続く。

「拝啓…(中略) この度、弊社高知三里センターにて、すずめ燻製工房様よりお預かりしました筒井様ご依頼主のお歳暮お荷物につきまして、弊社の不手際により紛失させるという事案を発生させ、またその後の対応に於きましても事実の連絡遅れにより、ご依頼主である筒井様を始め、お届け先であるS様や発送頂きましたすずめ燻製工房様にも、多大なるご迷惑と不快な思いをさせることとなり誠に申し訳ございませんでした。心から深くお詫び申し上げます。」

 そして「まずこの度の紛失と連絡遅れに至った経緯をご説明させて頂きます」と、詳しい経緯が書かれていた。

「平成21年12月17日に、すずめ燻製工房様より三里センター集配担当者が該当お荷物をお預かりし、当日三里センターより通常通り発送いたしました。(中略) 通常、高知から大阪へ発送された荷物は翌日深夜に大阪ベースに到着し、再度各センター毎に仕分け作業が行われ、早朝6時頃配達担当センターへと送り込まれます。(中略)この度のお荷物につきましては、三里センターでのお預かり情報のみとなっており、配達担当センターでの情報入力が行われていませんでした。」

 このあたりは、聞いた通りの経過が説明されていた。

「このような場合の弊社システム及び対応としましては、発送日から7日経過しても到着の情報のないお荷物において警告という形でリスト出力され、配達担当者の情報入力モレや配達モレ等の調査を行うのですが、そのほとんどが配達担当者の情報入力モレであることから、この度のお品物に関しましても実際は配達が完了しているとの思い込みで安易に考え、調査を開始したのが12月27日となってしまいました。」

 これは初耳だった。へえー、遅れた原因って、思い込みによるものだったんだ。この辺りは詳しく聞けなかったので、やはり文章化してもらうと詳細がよくわかるなあと感心した。この後、調査の方法も詳しく書かれ、確認が取れた経緯が1月4日になったことが書かれていた。

「お預かりしたお荷物を紛失させてしまったことが、ご迷惑をお掛けしてしまった直接の原因ではありますが、調査や筒井様への連絡遅れ、またその後の対応までもと弊社の不手際が重なり、筒井様がお歳暮としてお品物に込められたお気持ちを台無しにしてしまうこととなってしまいました。重ねてお詫び申し上げます。」

 そう、ここ!トラブルが起きた時、すぐにこういう気持ちで接してくれていたら、こちらの気持ちも違ったんだけどねぇ。そしてこの後、「お客様のお品物に込められた気持ちを重く受け止め、改めてサービスの向上に努めていく」との言葉が綴られていた。
 ここまでに文章をまとめるのは、担当者もさぞかし大変だったことだろう。 しかし、こうした文章化してもらうことで、問題点や顧客の思いにどう応えていくのか、といった決意も伺える。初めて、気持ちに応えてもらったような気がした。

 すぐに私も電話し、納得がいった旨、担当者のOさんとお話しした。Sさんの都合により、配送は24日以降がよいとのことだったので、配送日時については再度確認してもらうことに。「ではお手数ですが、よろしくお願いします。」とお願いするくらい、私の気持ちは穏やかになっていた。クレーム対応こそ、真心を込めて行うことが大切だと改めて勉強になった事例だった。

 その後、数日に1度は来るヤマト運輸の対応が心なしか、丁寧になったような…。(笑)
でも今後ともお世話になる訳なので、お互いに良い関係性を持ちたいと思っているのです。

 

 
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