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第377回●2010年2月28日(日)

 「何気ないちょっとしたことが大きな印象に」

(中村 覚)    


 今月の始め、父がお腹の手術をするため入院しました。こういう医療サービスを親族が受けるというのは久しぶりです。ということで、今回は病院内のちょっと気になるサービスについて書いてみたいと思います。

 術後の父には毎日、母と私が交代で付き添っています。病院に居る時間を少しずつ重ねていくと「この看護師さんはよく話をしてくれる方だな」とか「この方は本当に父にやさしく言葉をかけてくれるなぁ」など、お世話になっている看護師さん一人、一人に自分なりの印象というのができてきます。

 温かな看護さんがたくさんいらっしゃる中に、Aさんという方がいます。他の看護さん同様、テキパキと仕事もなさっているのですが、このAさんがちょっと気になります。処置の際にミスがあるわけではありませんし、態度が横柄ということでもないです。でもなにか、他の看護さんに比べて、違和感を持ってしまいます。

 先日、このA さんが病室に入ってきて、処置をしてくれる際に、机の上にあるコップを指して「このコップ、使うた?」と聞いてきました。「今から、処置でこのコップを使うのだけれども、既に使っているなら、再度洗ってきますよ」という意味だったと思います。要は気遣ってくれたのだと私は解釈しました。しかし笑顔も丁寧さもなく、いわゆるため口にしか感じられませんでした。

 言葉も一つの要因かとは思います。でも他の看護さんにも親近感を大切にして、普段着のような言葉遣いの方はいらっしゃいます。患者やその家族との距離感を上手く取るためには、敬語だけというのも、なかなか難しいのだと思います。しかし、そうとわかっていても、私はこのAさんのため口が気になりました。

 でも、だからと言って「言葉使いをもうちょっと考えてほしい〜」などとは言えないです。父がお世話になっている身なので気が引けてしまうのです。

 もう一つは、受付での話です。だいたい毎日夜8時頃に、母と交代して家に帰るのですが、この時に、出入り口付近の受付の前を通ります。受付の方は事務仕事をなさっていますので、目もちらっと合ったりすることもあります。ところがある日、受付の前を通って帰ろうとすると「お疲れ様です」と受付の方が声をかけてきました。「えっ?」と思い顔を向けると、ちょうど私の前を歩いている方に対しての挨拶のようでした。後日わかったことですが、この時私の前を歩いていた方は、医師でした。(この時は白衣ではなく、私服だったのでわかりませんでしたが・・・)

 この受付の方が誰を重要視しているのかよくわかる場面でした。
確かに医師は上司にあたるのでしょう。でも患者やその家族には知らん顔というのはおかしいと感じました。患者側からすると医師も受付も同じ組織の一員ですよね。本来であれば、顧客に対してまずあいさつするのが筋ではないでしょうか。しかもこの方は夜の時間帯のせいか、ガムを噛みながら仕事をしていました。「それはないだろう」と思いつつ、なかなか注意まではできるものではありません。

 最後にちょっと話題を変えて。いつも行く近所の「ゆうちょ」での話です。先日、駐車場で40代ぐらいの男性職員さんとバッタリ出くわし、「こんにちは〜」と挨拶を交わしました。顔見知りですので、ちょっと世間話をしたのです。実は私はこの方にお話したいことがあり、この機会に切り出しました。「いやぁ、もうお忘れかと思いますが、実は10年ぐらい前に、こちらの郵便局で封筒を出した際に、私の封筒を見て、『こういう時は御中って、書くがで』と、サラッと教えてくれたんですよ。あの時は、教えていただいて助かりました」
企業宛に出す封筒だったと思うのですが、その頃の私は企業名の下に「御中」と書くことを知らなかったのです。

 すると職員さんは、なるほどといった感じで「うん、今もそうしているよ」とおっしゃいました。履歴書などを持ってきた人で御中がぬかっている場合は特に、とのことでした。
そして「こんなことを言われると嬉しいな、今日の日記に書いておくよ」とおっしゃり、こちらまでうれしくなりました。

 人と接する時、ちょっとしたことで印象が全く違ってくると思います。良い印象にしろ悪い印象にしろ、きっかけはごくわずかなことではないでしょうか。自分も気を付けて毎日を送りたいなと思います。

 
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