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第394回●2010年6月27日(日)

 「大学生のタイム・マネジメント

 この5月・6月に県内の3つの大学で、実習前のマナー講習を行ってきました。今年は初めての試みとして、遅刻防止に対する意識向上のため、遅刻者数をカウントしてみました。
 時間管理(タイム・マネジメント)については、誰もが「しなければならないこと」とはわかっているはずですが、大学の講座では遅刻がなくなりません。マナーの話をすると、みんな「そんな事はすでに知っている」と受け流しがちですが、「知っているだけではなく、どれだけできているかが社会においては評価になる」ということを改めて認識してもらおうと考えたのです。

 マナーは可視化しにくいのですが、遅刻なら遅刻者数で数値化でき、可視化できると思ったのです。チャイムが鳴り終わると同時にドアを閉め、遅刻者をカウントしました。事前に遅刻をしないように、と通達していてもやはり遅刻者はいて、同席なさった教授がやきもきなさっている光景もありました。(笑)

 こうして、(欠席者も含めた)履修者数に対する遅刻者数=遅刻率は、0.008〜0.207と様々でした。もちろんこれは通達の程度、時間帯にもよるので数値的な信用性には欠ける部分もあるでしょう。しかし、概ねの傾向を捉える事は出来、興味深いものでした。中には遅刻率は低いけれど、欠席率が高い、なんてケースもあり、「う〜ん…」。

 学生にとっては遅刻してドアを閉められ「あいたたた」という感じだったようで、ドアの外でいろいろと言い訳をしたようです。(笑)「この教室の、2つあるドアの1つが閉まっていたから」「教室を間違えて、そこにいた友人と言い合いをして遅れた」とか、なんかクスッと笑えるような言い訳が学生らしいというか、かわいらしい感じもしました。

 でもインターンシップや実習に行けば、そんな言い訳は通用しないわけです。それに、「遅刻してすみませんでした」と謝ったり、レポートに書く学生が非常に少ないのも、近年の特徴です。遅刻して教室に入ってくる時も、おじぎをする学生は残念ながらほとんどいませんでした。

 学生と社会人の意識の違いで最も顕著なのが、このタイム・マネジメントと、仕事の仕方でしょうか。
たとえばグループディスカッションを15分してください、と言うと学生は10分くらいでちゃちゃっと簡単にまとめ、残り5分は雑談していたります。社会人は15分をフルに使って、より良い成果を出そうとします。これは最低ラインをクリアすればいい、という学生の論理と、最大の成果を出すべきである、という社会人の論理が端的に表れてくる所です。

 これから大学3回生はインターンシップ、そして就職活動に立ち向かっていかなければなりません。ぜひ社会人の論理とマナーを身につけて、より良い就職につながりますように。

 

 
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