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第421回●2011年1月15日(土)

「ドキュメント 子宮摘出オペ @」

 遅くなりましたが、新年おめでとうございます。皆さま、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

 さて前回お話しした通り、私は今年の初めに子宮摘出の入院・手術をしました。お陰さまでもうすっかり元気になったのですが、今回はその顛末のお話をしたいと思います。

 私は今から12年前にも、卵巣嚢腫の摘出手術を腹腔鏡で行っています。もうすっかり忘れていたのですが、その時の記録をノートにとっていたのが、今回役立ちました。入院中の過ごし方、痛みの度合いなど自分自身の同じような事例ですからね。

 痛みの記述はほとんど無く、手術後の経過や、貸しテレビが役立たず、1週間の入院中ヒマで20冊ほど本を読んだことなどが書いてありました。ノンキですねえ。これなら気楽に立ち向かえそうと、気が楽になりました。(笑)

 今回も同じ腹腔鏡で全身麻酔ですが、「以前より年をとっている分回復が遅いかもしれない」と夫に言われました。しかし、せっかくのこの休みをエンジョイしようと、以前より楽しみにしていたドラマ「24」のファイナル・シーズンのDVD24話を、中村が準備してくれました。(笑)

 子宮の全摘出手術については、「できるなら避けた方がいいのでは」という助言も頂きました。子宮を失うことにより精神的に落ち込んだり、体のバランスが崩れる人もいるよ、というような話も聞きました。

 私もネットで色々な体験談を読みました。しかし、私自身はすでに2人の子供がおり今後出産するわけでもないので、精神的に落ち込む理由がありません。それに今のひどい貧血状態や、生理と仕事の兼ね合いで苦しむことが一掃されるメリットはかなりなものでした。あと数年経てば自然に閉経になるのでしょうが、もう我慢の限界まで来ていたのです。私は自ら望んで子宮と別れを告げることを選択しました。むしろ、もっと早く別れを告げるべきだったのかもしれません。

 入院1日目。私は今回、ゆっくりする時間と自由が欲しいと思い、個室をお願いしていました。「救急病院ですので、当日でないと取れるかどうかわかりません」と言うことだったのですが、無事、個室に入ることができ、ホッとしました。

 というのは以前の手術時(7月)には、「同室の付き添いの方がエアコンの冷房を強くして、術後の寒い時に大変だった」と書いてあったからです。

 個室は携帯電話も使え、トイレ・シャワー室もついており、これなら時間を気にすることなく使えて便利そうでした。結構広く、ゆったりめのホテルのシングルってとこでしょうか。パソコンも使いたかったのですが室内にLANがなく、ドコモで無線ルーターを買ってきました。これで準備万端です。


 看護師さんは「担当の◯◯です。よろしくお願いします」とわざわざあいさつに来てくださいました。その後、内服・点滴など色々な説明をして、ノートパソコンにデータを打ち込んでいきました。みなさん、処置を終えると「ありがとうございました」と出て行くのが、とても好印象でした。

 これは患者の証、バーコード付きのプラスチックブレス。間違いがないように、処置の時に薬剤とこれを照らし合わせます。

そして夕食後は念願だったDVD三昧。ノートパソコンにイヤホンをつなげば、誰にも邪魔されないジャック・バウアーの世界。(笑)ジャックを見ていると、「逃げるんじゃない、戦うんだ!」というアグレッシブな気持ちになり、私も「明日はやるぞ!」という気になるのでした。(単純〜。)で、いつもと同様、12時過ぎに就寝しました。

 2日目はいよいよ手術です。朝から栄養剤の点滴をし、血栓予防のため、きついストッキングをはきます。これは以前にはなかったことですが、いわゆるエコノミー症候群を予防するために、ふくらはぎを締め付けるのです。

 手術は12:45からということでしたが、驚いたことにストレッチャーで運ばれるのではなく、3階の手術室まで歩いて行くのです。今度で手術は4回目ですが歩いて行くのは初めてで、ちょっと新鮮でした。

 さて、私は寝てるうちに手術が終わり、手術室で目が覚めました。4時間半の手術が終わると両腕に点滴、背中に麻酔の管、尿の管、口には酸素マスク…。そりゃあ体中にぎやかです。

 病室に帰ると、寒くて寒くてガチガチ震えていました。電気毛布を「強」にしてもらっても、なかなか収まりません。手術室は寒いんだそうです。そう言えば前回の手術は夏だったので、こんなに寒くなかったのですが…。

 20分ほどしてやっと震えが収まり、家族が部屋に入ってきたので、ピースをしたらウケていました。これは前回のオペの時もそうだったので、鉄板ネタと言えます。(笑) 

 ドクターから手術の説明が家族にありました。直腸に癒着があったけれど、なんとかはがすことができたこと。出血量は50mlと少なく、輸血はしなかったこと。(自己血が取れていなかったので、ホッとしました。)

 お腹の中は喪失痛とでも言うのでしょうか、混ぜられたように、鈍く痛い感じです。そりゃあそうですよね、生まれて50年もあったものがなくなるんですから。でも、痛み止めも効いているので我慢できない痛みではありません。

 子宮は一般的に鶏の卵の大きさで80〜100gくらいだそうですが、私のは子宮腺筋症のため大きくて、300g以上だったそうです。だから生理の時の出血量も尋常ではなかったんですね。(それでも数回注射して、小さくはなっていたのですが。)まぁとにかく回復のためには寝なきゃと思い、目を閉じていました。

 看護師さんから「大丈夫ですか?」と聞かれると、ついジャック・バウアーの口調で「大丈夫です!」「(このくらいは)問題ないです」と言ってしまう私でした。が、よく考えたら我慢しても何にもならないわけだと考え直し、「翌朝には痛み止めをしてもらおう」と決心して、眠りについたのでした。 (つづく)

 

 

 
 
 
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