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第504回●2012年8月18日(土)

「柏島 遊泳禁止 ビフォーアフター」 

 よさこいも終わってしまい、もう夏は盛りを過ぎようとしています。
今年は仕事に追われ夏を実感していなかったことに気づき、 「そうだ!幡多へ行こう!」と思い立ち、コラムのネタ探しに出かけました。
 夏と言えば、きれいな海。きれいな海と言えば、大月町の柏島!
透き通るエメラルドグリーンの海の中に、千種類以上の日本一の魚種がいる、全国的にも誇れるスポットです。

ということでお盆の13日、柏島を訪れてみました。

 島につながる橋のたもとの浜には、海水浴客。見慣れた光景です。
いつもながらきれいな海の色に心惹かれつつ「水着もない、時間もない」と写真だけで島を後にしました。

 ところが帰って来てから、インターネットで「柏島では、今年から海水浴が禁止になりました。」という情報を見つけてビックリ!

 なんでも、写真手前の竜ヶ浜(りゅうがはま)という所にキャンプ場ができたので、今までの柏島海水浴場は閉鎖になったというのです。え?一昨日、あんなに泳いでいたのに??それに、なぜ?

いくつもの疑問を解く為に、もう一度4日後の17日、柏島に向かいました。

 2枚上の写真と同じ浜。確かに今度は誰もいません。
遊泳禁止になったというのは、どうやら本当のようです。でも、なぜでしょう?

 その答えは、橋の近くの大きな看板に書いてありました。
13日にはまったく気づかなかったものです。

「柏島キャンプ場・海水浴場」は閉鎖しました。

 長年にわたり「柏島キャンプ場・海水浴場」として、ご利用者各位にご愛顧いただいておりましたが、本年3月末で閉鎖いたしました。今後はこの場所でのキャンプや海水浴を一切禁止いたします。

 理由として、「船の往来が多く、事故の危険性が高くなった」、「不法駐車により、通行が妨げられる」、「ゴミの放置や夜間の騒音が絶えない」等が主な理由です。


 関係者の努力によって、通行が妨げられないよう臨時駐車場を構えることや海水浴客の安全性を担保するよう浮きブイ内での遊泳を啓発すること、橋からの飛び込みを禁止すること、散乱しているゴミの処理など、長年努力をしてきましたが、一向に改善の見込みがなく、閉鎖という結論に達しました。ご理解頂きたくお願い申し上げます。

 本年度(4月下旬)からは、これより1km手前に完成した「竜ヶ浜キャンプ場(遊泳もできます)をご利用ください。

 平成24年4月 大月町 柏島地区

   (←写真は竜ヶ浜です)

 やっぱり…、と思いました。第447回で取り上げたように、昨年悲願だった2車線の道路が完成し、それにより短時間で簡単に柏島に行けるようになったことで、悪影響が出るのではと懸念していたことが現実になったのです。

 元々、柏島海水浴場は港への船の通り道なのです。
(ちなみに「飛び込み禁止」の立て看板は、13日にはなかったものです。)

勝手を知った地元の子どもたちが少数泳ぐ分には問題ないでしょうが、マナーが悪い観光客が増え、トラブルに対応しきれなくなったのでしょう。

 大月町としても、できるだけの手は打ったのでしょうが、ゴミ処理などの問題や飛び込み禁止の橋から飛び降りて船とぶつかるかもしれない事故などを考えると、仕方なかったのだと思います。

 13日も、13mの高い橋の上からこのように飛び降りる人を何人か見ました。テレビで5mの低い橋からの子どもたちの飛び込みが有名になってしまった影響もあるのでしょう。


 地元の方に伺うと、「いくら言ってもやめてくれない。3日前にも、高い橋から飛び降りた人があばら骨を折る事故があった」そうです。その後、海上保安庁の船が来て、海水浴客は遊泳禁止の指導を受けたとか。

 そう言えば13日は道路の片側に県外ナンバーの違法駐車がズラッと並んでいました。
                                  (写真は17日のものです)

 きれいな海に惹かれてはるばる遠くまで足を運んでくれる人たちに、事故が無いようできるだけのことをしたい。大月町が考えた答えが 従来の海水浴場を閉鎖、安全な場所に新キャンプ場を造る、ということだったのでしょう。

 竜ヶ浜キャンプ場・海水浴場は柏島のすぐ手前です。駐車場は40台分。泳ぐだけの人ももちろんOKです。でも、海水浴客も来ることを考えると、40台分で足りるのかと少し不安も感じます。現に17日はあふれた車が十数台あり、上の道路脇の広場に駐車していました。

 

 キャンプ料金は1泊5000円.。また海水浴だけの人は、「シャワー代が300円かかる」と不満もあるようでしたが、現地では水は貴重なものです。運営への協力金と思って頂けないでしょうか?

 新しいキャンプ場は、テントサイトもウッドデッキで、きれいでしたよ。
浜もすぐ目の前です。

 今まで大月町は キャンプ場から出たゴミを、カラスや猫が漁るのを防ぐためにわざわざ人を雇い、不法駐車に対応し、ほとんどお金を落とさない、日帰りのたくさんの海水浴客を黙って受け入れてきました。


 今の時代、あえて多くの観光客を集める必要もないと思いますし、この美しい海を守るために、私たちもできることは協力したいものです。 温かく見守って頂ければ幸いです。

 

 ちなみに大月町には、遠浅の樫西キャンプ場・海水浴場もあります。
こちらも海がきれいですよ〜!

 

 
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