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第559回●2013年9月7日(土)

「勤勉なる母。」 

 

(中村 覚)

「ない ない ないっ!」 置いたはずの所にあるべき物がない! 捜し物の始まりです。数日前から捜しているのは運転免許証。 探し主は私ではなく母。母の運転免許証なんです。

 日頃から 眼鏡がない、買ってきたはずの卵がない、車のカギがないと自作自演を繰り返していますが、今回に限っては力の入り様が違います。物が物だけに 「そろそろ協力してやらなければ」と、私も一緒になって〜。 でも、こういう時って、人手を増やしてもない物はないんですよね。

 最後に免許証に触ったのはいつなのか? その場所はどこなのか? その時のバッグはどれで、着ていた服は? 時間を遡って 再度一緒に考えてみました。しかしわかったことは 「やっぱり 外出先ではなくしていない」 ということです。どうしてなのか? 本人がそう言うからです。

 母にすれば、いつもいつも財布の中に入れているはずの物が、なぜ ないのか・・・。
捜しに捜してないのですから、こういう時は基本に立ち返り、もう一度 財布やバッグの中、引き出しを、チェック、チェック、チェック。 母はダメもとで再度 、車にも捜しに行きました。

 数分後、 「あった!」とあっさりと幕引き。車のダッシュボードの中にあったそうです。これには拍子抜け。定番中の定番、そんな場所にあったとは・・・。 ため息モンです。
 しかし、これで一安心。本当に紛失していたのなら、その後の手続き等で、思わぬ時間と労力を払わねばなりません。

 出てきた免許証をまじまじと見ている母ですが、違和感があったのは免許証をケースにも入れず、スーパーのカード 同様、裸のまま扱っていたことです。「そりゃあ なくすわ、これからは免許証入れにちゃんと入れて〜」 と思いきや、突然 「免許が切れている!」 と驚く本人。

 「切れている? つまり失効?」 私も確認すると、期限は「平成24年の2月」と書いてあります。 えぇと 今は平成25年の9月ですから、ざっと1年半も過ぎているじゃないですか。
「免許の更新時に送られてくる交通安全協会からのハガキは、見なかったのか? 」と言っても、今更どうしようもないですし、本人、どうも見ていなかったようです。

 さて、こうなってしまった以上、どうするのか?

 免許センターに電話です。期限が去年の2月で切れていたことを説明すると、残念ながら自動車学校からやり直しと判明。 「うっかり失効」 なるものもあるのですが、担当の方のお話によると次の通りです。

 期限が切れてから6ヵ月以内であれば、技能試験と学科試験は免除され適正試験さえ合格すれば、新しい免許証がもらえます。つまり6ヵ月以内なら、「うっかり失効」が適応されるそうです。

 次に期限が切れてから1年以内の場合は、「仮免許」の資格はもらえるそうです。しかし「仮免許」ですから、また自動車学校に通うか、自分で勉強して本試験に合格する必要があります。
 法的に定められているのはここまで。 これ以上の日数オーバーをしている場合は、母のように自動車学校からやり直しとのことです。みなさんも免許の更新時には、どうぞお気を付けください。

 しかし、今回 ひょんなことから免許証を「無くしてしまった」と思い込み → 捜し出し → あらためて免許証を見た結果 → 「失効」とわかったわけです。 

 失効になっていることを知らずに、今まで通り 車に乗っていたらと考えるとゾッとします。その意味では「無くしてしまった」というきっかけがあって本当に良かった!

 しばらく前から、「最近、物忘れがひどくなった。 知っている漢字なのにすぐに出てこない」そういう類の話をよく聞いていました。 母も もう68歳ですので、そういうこともあるだろうと思いつつ、やはり 私もどこかで、もっとしっかりしてほしいという気持ちがありました。

 「好きな畑をするだけではなく、ちょっと左脳を使うようなことをしたら? もっと人中にも出て、刺激を受けつつ、気も遣ってみたら?」 こんな会話をしていた矢先、まさか学校に通うことになるとは〜 最高の環境です。(笑)

 普通、母の年齢なら、旅行や食事、趣味関連にお金を使うと思うのですが、まさか勉強のために使うとは、なんと勤勉な母を持ったことか。

 今日で3日目、早速自動車学校に通っています。
50年ぶりの規則正しい学校生活は意外にウキウキランラン♪元来好奇心旺盛な68歳、とても元気です。

 

 
 
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