あろうことか、私の次に楽しみにしていた長女が、急に喘息の発作を起こしてしまったのです。昨年の12月、喘息が治らずに5日ほど入院した苦い経験があるだけに、無理は厳禁。長女に付き添うため、夫も家に残ることになりました。チケットは2枚、宙に浮くことに…。
これはまずい!なんたって、ファンクラブに加入して取った、1列目のチケットなのです。2つも空席にはできません。開演2時間前、私は友人に電話をしました。昔NSPをよく聴いた1人目の友人は出かけていて、留守でした。
「そういえば、Aさんはご主人もNSPのファンだったよな…」とふと思いついた友人に電話をかけ、「NSPのコンサートに行かない?実は2時間後なんだけど…」と電話したら、幸運なことに「ホント!?行く行く!」
と言ってくれたのです。ああ良かった!
こうして、私と次女、友人夫婦でコンサートを楽しみました。NSPも「高知に来るのは20年ぶり?」とか言っていましたっけ。「昔、コンサートの後、酒を飲んではりまや橋の辺で騒いだりしたっけ」と懐かしそうに話してくれました。
さすがに初めての1列目は感激でした。NSPのサウンドに、体と心が自然に融合していく感じ…。ギターとベースの3人の音楽は、シンプルなだけにストレートに心に響くし、第1部はほとんど1曲ごとに合間の話があり、温かい和んだ雰囲気にしてくれました。この話がまた、NSPは昔から楽しかったんだよなー。3人の人生経験が豊かになった今、それは一層磨きがかかってました。質問コーナーもあり、双方向コミュニケーションを図ってくれる姿勢にまた、感動。
高校・大学の頃によく聴いた曲を改めて味わいましたが、「20年たってもやっぱり素晴らしい曲だ!」とひたすら感動でした。…こうして2時間半、アンコール入れて25曲をたっぷり楽しませてもらい、まさに命の洗濯をしたのでした。
50歳になった、リーダーの天野滋さんが言った言葉。
「人生はいろいろあるけれど、これからも、一日一日を大切にしていきたいなぁ。
みなさん、一緒にいい年の取り方をしましょう!」
本当にそうですよね。誰も叱ってくれない大人になった今だからこそ、よけいに生き方を問われてるんだ、と感じています。天野さんの言葉に、思わず、大きくうなずいた私でした…。
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