第685回 「ストローク研修」

2月26日

少し前に高知県医療ソーシャルワーカー協会さまからのご依頼で、研修を行いました。医療ソーシャルワーカーとは、病院などで社会福祉の視点から患者さまや家族の方々の相談に乗り、心理的・社会的な悩みの問題解決のお手伝いをする専門職です。状況に合わせた、わかりやすいアドバイスや援助などをもらえると困った時には助かりますよね。

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今回は「人間力につながる、心の栄養源となるものを学びたい」ということで交流分析をお薦めし、その中でもストローク研修を3時間で、となりました。ストロークは「相手の存在を認める働きかけ」で、心の栄養素となるものです。いつも心を砕いてお仕事をなさる医療ソーシャルワーカーの方々に、気持ちにぽっと明かりが灯るような時間をお持ち頂こう、と思いました。

ストロークの定義から始まり、ストロークの種類と法則、ストロークの制限パターンなどを学んで、いくつものワークを体感して頂きました。

たとえば初めて医療相談室を訪れる患者さまに、パソコンを打ちながらあいさつするのと、仕事の手を止め・目を合わせ・笑顔で・立ち上がってあいさつする…など、何重ものストロークをかけるとどう感じ方が違うのか?など。

当日は34名の医療ソーシャルワーカーの皆さまがご参加くださいました。ほとんどの方が高知市内の病院勤務ですが、地域の病院や介護施設からもご参加くださいました。30代以下の女性がほとんどで、ワークをすると笑顔の花が咲き、ぱっと明るくなって「いいなあ」と私も楽しませて頂きました。

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・「ストローク」とは何だろうと思っての参加でしたが、ストローク、心の栄養素というとても身近で大切なものであることを学べました。日頃ストレスを感じることが多いですが、職場内でストロークのやり取りができ、双方支えあえるような関係性づくりにつなげていければいいなと思いました。

・ストロークの分類やパターンを研修で教えていただいたことで、自分の苦手とするストロークを知ることができ、それについてどう逆転させていくかをワークもできたので、明後日からの業務に生かしていきたいと思います。

・あっという間でとても楽しく充実した時間でした。「ストロークを与えること、たくさん与えることで豊かになる」今日の研修で実感、体感しながら学ぶことができました。今とてもあたたかい気持ちとパワーで満たされています。会場全体でも笑いと笑顔、明るい声であふれて、豊かで幸せな空間になっていたと思います。明日からとても苦手な「断り上手」になれるよう、ストロークを磨いていきたいと思います。ありがとうございました。

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ちなみに会場は最近できた「ちより街テラス」という、とてもきれいな所でした。

この後、新年会にもお呼び頂いて、医療ソーシャルワーカーの皆さんと楽しくストロークを交わしたのでした。ご縁を頂けて、とても嬉しい一日でした。

 

 

第684回 「土佐弁シリーズ④ 生活感」

2月19日              (中村 覚)

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私が学生だった頃、食べ物や場所、特定の人物などを指して「ヤバイ」という言葉は、良くない、危険だ、避けた方がいいなど、マイナスの意味を持つものでした。ところが近頃、「ヤバイ」の意味合いは180度変わり プラスの表現として使われています。何かを食べて とてもおいしければ「ヤバイ」という具合に、賛辞になっています。

次世代が語感の響きに新しい意味付けをして頻繁に使用すれば、いつの間にか世間に根付きます。言葉は生き物と言いますが、まさにそうです。とは言うものの 最初に耳にした時には違和感があったのも事実です。(笑)

こういった言葉の世代間ギャップは、いつの世にもあるのでしょう。以前、叔父から珍しい話を聞いた時に、突発的に 「ウソッ!?」と 声が出ました。すると叔父は「ウソなもんか。」と戒めるように答えました。 私は話の内容を疑ったのではなく、「えぇ、本当にっ!」という感嘆詞的な意味合いで使った言葉でした。同世代なら普通の会話だと思うのですが、叔父は80歳を超えているので、「ウソ」という言葉に対して、私とは認識が違ったのです。「ウソ」は「嘘」で、嘘は言ってはいけないの「嘘」なわけです。

使い慣れた言葉は端的に感情を表現でき ニュアンス的にもバッチリです。多少の世代間ギャップがあっても です。そして、他県の人には わかってもらえなくても。

すっかり前置きが長くなりましたが、言葉のニュアンスなら地域に根付く方言が飛び抜けているのではないでしょうか。~という事で、土佐弁の4回目です。

【だきな】きたない。

だきな部屋や。→「きたない、散らかっている部屋だ」という意味です。整理整頓された状態からはほど遠いわけです。 いつもきれいにしておくのが理想ですが、忙しくてしばらく掃除ができておらず、最近 散らかっているな、(でも また掃除をすれば そこそこ きれいになる。) 部屋なんてのは こういった状態の繰り返しではないでしょうか。

しかし「だきな部屋」となると、掃除ができていなかった諸事情は一切許されず、掃き溜め ワースト1状態が頭をちらつきます。言葉の意味自体は普通なのに、ニュアンスがどぎついのです。友人宅に行って、ちょっと しかめっ面しながら「だきな部屋や」と言えば、友達関係 終われます。(笑)

【もぶれつく】 群がりつく、小さなものが群れている状態。

みかんや柿の木にたくさん実がなっている様を見て「もぶれつく、もぶれついちゅう」と言います。たくさん実っていれば たくさん食べられるわけですから豊かな状態、喜ばしい状態なはず。しかし、それを「もぶれつく」などと言うと、ちょっと どこか悪口? みたいな気も・・・。 土佐の先人達よ、ちょい ひねり過ぎた? でも、わかります。 「鈴なり」なんて目じゃねーぜ、やっぱ「もぶれつく」でしょ。

【ねぶる】舐める。

最近は服の袖で鼻をふく子を見かけなくなりました。同様に口元をねぶって、手のあかぎれのように、口元の皮膚が赤くひび割れている子もいなくなった気がします。かつての私自身がそうでした。意味もなく口元をねぶって、やがてひび割れてきて、口をちょっとでも大きく開けようものなら、皮膚が割れて血が出て 痛い、痛い・・・ 何が面白かったのでしょう、でも なぜか やってました。「そんなに ねぶったら いかん!」冬場、よく怒られたのでした。

3つとも、生活感みなぎる言葉を選んでみました。考えてみれば方言とは、生活の中から生まれてきたので、たくましさも感じられます。ただ残念?ながら、これら3つは ほとんど使われなくなってきています。平成の世にはそぐわないのかな。

 

第683回 「何を・誰に・誰と学ぶか」

2月11日

NLP-JAPANラーニングセンターでNLPの基礎を学んだ、10日間の「プラクティショナーコース」が終了しました。共に学んだ20名の仲間で喜び合いました。

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昨年9月から月1回のペースで大阪に来て2日間の学びを重ねた中、最初は 「何を学ぶか」=NLPを学びたい!からのスタートでした。コミュニケーションはもちろん、セルフマネジメント、セラピー、カウンセリング…、思っていた以上に様々な内容が盛りだくさんで、新たな世界の広がりを実感しています。

メイン講師の田原正史さんはとても民主的な方で、「先生と呼ばないでください」とおっしゃり、受講生ができるようになることを無条件で信頼し、常に「いいですねぇ」と認め、伸ばして下さいました。そのご指導によりクラスの雰囲気がとても温かく、居心地の良いものになっていました。

「誰に学ぶか」は非常に重要です。講師によって教え方が違うので、それによって内容は同じ50のものでも傾倒すると80に上がり、反発すると20に下がることもありますよね。今回、田原さんに講師としての姿勢の学びも深めさせて頂き、大変ありがたかったです。

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そして最後に「誰と学ぶか」。男性・女性・職種・役職関係なく、一人の人間として心の内を開き、話し合ってきた仲間とはかけがえのない絆が生まれました。たくさんの方々とペアやグループを組んでワークを行いましたが、お互いの目標や悩みを分け合う中で、笑ったり癒やされたり励まされたり、時には涙することもあり、心がぐっと近づきました。

講座が終了したとき、記念に修了証を持って仲間と一緒に撮った写真です。その中の1枚が、証書が逆さまになっていて、大笑いしました。いかにもウッカリな私らしいでしょ。(自慢してどうする!)

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私はニックネームが「ジェーン」だったので、(笑) 「ジェーンさんの声に癒やされました」「ワークの時、安心して身をゆだねられました」とか嬉しい言葉を一杯頂きました。仕事で疲れて来阪して、元気になって高知に帰るのが常でした。139期の皆さん、本当にありがとうございました!

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「何を学ぶか」は選べますが、「誰に学ぶか」は選べないことが多いですよね。まして、「誰と学ぶか」は完全に運の世界です。でもとても強運の私、本当に神様に感謝しています。

今後は、「NLPプラクティショナー」(実践者)の名前に恥じないように、精進しなければいけませんね。今月末から2ヶ月に一度、全部で12日間の上級編「NLPマスタープラクティショナーコース」が始まります。優しい仲間は「ジェーンさんが大阪に来る時に合わせて飲み会しよう」と言ってくれています。すごく、楽しみ~♪

そしてプラクティショナーコースで学んだ中の、LABプロファイル(言葉と行動分析)をより深めようと決めました。12の質問から相手の分析ができるもので広くビジネスで活用できるため、研修のニーズも高いんじゃないかな。
そう、…今年は学びの年です!