第736回 「愛と希望を革製品に込めて」

2月25日

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先週末、高知市の大丸前で「第4回 市特市(しっとくいち)~届けよう!高知特支のポジティブ力!!~」という催しが開催されました。これは高知市立高知特別支援学校が作業学習で取り組んでいる物の販売を通して、生徒が満足感や成就感を味わい 地域との交流を深める活動です。

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高知県振興キャンペーン「高知家ポジティブコレクション」にも参加し、高知家の大家族の一員としてプロモーションの一翼も担ったようです。

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中学生や高校生が木工、縫製、食品加工、レザークラフト、石けん、園芸…などいくつもの班に分かれ、日頃の成果を披露していました。

実は私は2月初め、ご依頼を頂いて高知特別支援学校の中学部レザークラフト班で「良い接客を学ぼう!」という研修を行ったのです。

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それに先だって、1月に現場の見学に伺いました。レザークラフト班には、12名の生徒さんが所属しています。

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染色した革を丁寧に接着し、2本の針を使って一針一針 縫っていきます。本当に「心をこめて」いるのが伝わってきました。

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コミュニケーションが苦手とか集中力が課題だったり、先生に注意されると不安定になることもあったり、色々な生徒さんの個性があります。でもそれは特別なことではありません。社会人の私達だってみんな、色々な課題があるわけですから。
とは言え、知的ハンデを持つ中学生への研修は私も初めてで、どう彼らの良さを引き出せば良いのか かなり悩みました。

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そして販売活動の10日ほど前に、一時間の接客研修を行いました。

「どんな接客をされたらうれしい?」から入り、以前の販売会でお客さまにどんな声をかけたのか考えてもらい、販売に限らず今後の人生に役立ててもらいたいと「人と仲良くするための3つの方法」を紹介しました。

・笑顔
・言葉
・心を込める

最後に、ロールプレイングでお客さま役の中村とやりとりをしてもらいました。みんな実に良いあいさつや笑顔 やりとりを見せてくれ、嬉しい思いで一杯でした。(集中していたので、写真は撮り忘れちゃいましたけど)

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そして迎えた、「市特市」だったのです。レザークラフト班は大丸北の中央入口の横という、格好の立地条件でした。

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「oflove」というのは、レザークラフト製品のオリジナルブランドです。「愛と希望を革製品に込めて」という言葉が添えられていました。

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生徒達はお客さまにあいさつし、ちゃんと対応していました。嬉しいなぁ。詳しい補足説明はできないので、そこは先生が受け持ってくださっていました。もちろん、私も「oflove」の製品を買わせて頂きました。

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「かわいい」「色がキレイ」と、すでにいくつかもらわれて行きましたが、革の切れ端まで「Thank you」と刻印して小さな手提げに使ったり、なかなかオシャレです。来月会う友人にも、お土産にしようと思っています。愛と希望が届きますよね、きっと♪

第735回 「神戸どうぶつ王国」

2月17日               (中村 覚)

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突然ですが、これ、何の鳥か おわかりでしょうか。

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羽は、こんな感じ。

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答えはハシビロコウです。

自分の家の犬や猫のしっぽや毛並など、間近で観察することは簡単ですが、動物園にいる動物となると、柵や金網やガラスの向こう側に展示されていることが多くて難しい。アップで写真を撮ろうとすれば、一眼レフのカメラにニョキッと長い望遠レンズを付けて~と、一手間です。でも動物との距離がとても近ければ、普通のカメラでアップの写真も撮れます。そんな動物を身近に感じられる動物園をご紹介します。

「神戸どうぶつ王国」です。以前、知り合いの方がブログで紹介しているのを見て、是非、一度行ってみたいと思っていました。そして 行けば、ただただ驚くばかり。近い、近い、動物との距離感、近過ぎ。

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これはレッサーパンダ。愛嬌がありつつも、勇ましいポーズ?
~で、どこにいるかというと・・・

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こんなトコに。(画面の左上です。)そして、右の木の上には猫を大きくしたような真っ黒い地味な生き物が。 この動物については、取り立てて注目していなかったのですが、見た目以上にサービス精神旺盛なようで、ダラァ~ンと

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ぶら下がって「よう、来たねぇ~!」こんなことをされたら子供じゃなくても喜びますって。(笑)

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いつものことらしく (写真中央の)係の方がすぐに割って入り やんわりと「あぶないので離れて下さい」と。(笑)

ちなみにこの真っ黒い生き物は「ビントロング」。しぐさが面白かったので後で顔の写真を撮ったのですが、家に帰って確認するとピンボケ。ご興味のある方、是非ネットで「ビントロング」の顔を、一度見てやってください。

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次はナマケモノ。こんなにも間近で見たのはもちろん初めてでしたが~

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それよりも、こんな光景はどこの国のことかと思いました。

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他の鳥も自由気ままです。公園にいる、人になついたハトのよう。

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プッと懐に入れられて連れて帰られるんじゃないかと心配。(笑)

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のっそ のっそと ペリカンが。

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外ではカメの甲羅干し?

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ワラビ―のお昼寝。

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では、最後に、愛想のないスーパースターをもう一度。

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「俺のことか?」

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「あんまり 見るんじゃねえ」

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「動いてやるから、見とけ。」

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シカ「あなたは 何なの? どこから来たの?」
ハシビロコウ「・・・」

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シカ「愛想のないこと。 もう知らないわ」
ハシビロコウ「・・・」

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「昼寝の時間だ、消えな。」

子どもの頃以上に、大人になっても楽しめる動物園でした。

第734回 「横浜近代建築②」

2月11日

横浜の近代建築と言えば、山の手の異人館を思い浮かべる方もいらっしゃるでしょう。でも私の好みは大きくて豪奢な建造物なので、限られた時間での散策に、神奈川県庁周辺の近代建築巡りをしようと思いました。

②横浜市開港記念会館

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まるでハリー・ポッターの世界のようなこの建物は、横浜市開港記念会館です。目的地の一つにはしていましたが、通りから見える見た目の美しさに引き寄せられるように入って行きました。

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こちらは横浜開港50周年を記念し市民の寄付金により大正6(1917)年に創建され、大正12(1923)年の関東大震災の時に鉄骨補強のおかげで倒壊こそしなかったものの時計塔と壁だけを残し、内部を焼失。その後昭和2(1927)年に創建時と同じ設計スタッフが計画にあたり復旧され、現在も公会堂として利用されています。なんと今年平成29年7月1日に、開館100周年を迎えるそうです!

中に入ると、右手のテーブルに館内のガイドボランティアさん達が数人いらっしゃって、ベテランの男性ガイドさんに無料案内をして頂きました。ラッキー♪ 次の時間の予定があったわけではないので、1時間くらいゆったりと説明を受け、写真も撮れたのが何より良かったです。

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「実は一階の講堂を一番見て頂きたいんですが…」とガイドさん。「基本的に貸しているので、今日も夜まで借りられているんですよ」と残念そう。「休憩時間とかがあれば、うまくいけば見られるかもしれませんが…」というお話を伺っていると、その数分の間に講堂の扉が開きました。入れ替えがあったのです。超ラッキー!!

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うわぁ、素敵!ガイドさんがかけ合って下さり、主催者の方のご厚意で見せて頂けました。ときめきの一瞬で恋に落ちた感じ♪(笑)

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後で調べると 大正7年に竣工した大阪中之島の公会堂と並ぶ、大正期の二大公会堂なのだそうです。確かに、このステージを取り巻く客席とか 豪奢さが似ています。

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ここが見られると全然値打ちが違う!と実感。実は散策の前、携帯電話が壊れて修理に行ったり無駄に時間を使って少しへこんでいたんですが、そのお陰でこの幸運とも巡り会えたという訳だったんです。感謝。毎月15日には、一般公開しているそうです。

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これは上から2枚目の外観の写真の内側です。ガラス窓の形でわかるでしょうか。

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このステンドグラスは、横浜開港当時の交通状況を題材としています。宇野沢組ステンドグラス製作所のものだとか。これも関東大震災で焼失しましたが、昭和2年に当初のものを尊重し復旧したそうです。

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中央のひし形は横浜市のマークで、「ハ」と「マ」の図案化なんだとか。

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武士から町人までが一緒に船に乗り合っているこういう図柄のスタンドグラスは他にないそうです。言われてみればそうですよね。

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ステンドグラスをくぐると、資料コーナーで、壁にはバラ窓が。

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横浜市開港記念会館のシンボルである時計塔は、「ジャックの塔」の愛称で親しまれており、高さは約36mです。神奈川県庁(キング)・横浜税関(クイーン)と共に、横浜三塔を形成しています。

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外観のポイントになっている、塔屋へ上がる螺旋階段。年に一度、開港記念日の6月2日にだけ上がれると伺いました。すごい人数が並ぶそうです。

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特別室(旧・貴賓室)。建物端のドームの下です。大正の創建当時の内装は木工技術の粋を集めた豪奢な造りだったようです。

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メダリオンと言われる、照明の根元の装飾飾り。色んな形の物があり陰影が美しく、見ていくと飽きません。

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木製の中央階段。どっしりと重厚です。

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中央階段のステンドグラス。いわゆるペリーの「黒船」が描かれています。これらは日本のステンドグラスの歴史上、非常に価値の高い作品として貴重なものとか。とても美しい色合いですが、右の方に富士山と星条旗が一緒に収まっているのが構図として面白いです。

その他 見所はまだあるのですが、ぜひ機会があればご覧下さい。
大正期のジャックは100年を過ぎてもなお健在で、人々を魅了しています。