第775回 「新たな世界の広がり?」

11月25日

「行く川のながれは絶えずして、しかももとの水にあらず。」方丈記ではありませんが、時は流れて戻りません。そんなわけで、今週 また誕生日を迎えました。

年を重ねること、私はそんなに嫌ではありません。沢山の人から「おめでとう」と言ってもらえるのはありがたいことですし、心理学を学ぶ上でも年齢を重ねることはプラスになることが多いからです。

頂いたバースデープレゼントを見ていると、面白いなあと思います。ハッキリとタイプが二分されるんですよねえ。(笑)1つは花など、女性らしいもの。もう1つはAIスピーカー、ロボット掃除機、モデルガン(笑)などの機器類。

ちなみにモデルガンは、新たな家族となったお婿さんセレクトです。(笑)実は子供の頃からこういうものが好きだったんですが、小学生の頃 駄菓子屋でピストルを買ったら親に「女の子が買うもんじゃない。返してこい!」と怒られ、結婚してからも夫はそういうのがまったく興味がなく。でも「24」など捜査官ものの海外ドラマを見るたびに捜査官の気概の象徴のように見え、かなり好きでした。

お婿さんは心優しく 車やモデルガンが好きなので、持ってたガンを「いいなぁ~」と褒めたらプレゼントしてくれたのです。もう、嬉しくて嬉しくて!しかも、捜査官御用達のグロックというのがまた泣かせる。(笑)次女と夫はちょっと引いていましたが、こういうのをもらってこんなにほのぼのとするってあんまりないかも。ちなみにお婿さんと私は、11月22日の誕生日が一緒なんです。すごいご縁でしょ?(笑)

この年になっても、新たな世界の広がりが感じられるのってステキですよね。いや、この年だから、かもしれません。半世紀以上生きてくると自分のテリトリーというものが確立され、それは年齢と共にどんどん狭まっていきます。でも、年齢と反比例して小さくても新たな世界を広げていけるなら、幸せですよねぇ。以前読んだ本で、アメリカの70歳過ぎの女性が「私もこれから、歌手になるっていう夢があるのよ!」と言ったのを読んで、「すごい!私もこうありたい!」と思ったものでした。

また、数年越しの念願だったロボット掃除機と、AIスピーカー(グーグルホーム)は、とても便利そうです。もう少し使ってみてからまたご報告しますね。なにせまだ慣れていないので、思うように動かせない現状がトホホなんですが…脳には良い刺激になりそうです。

そしてプレゼントの王道、きれいな花々。
寒さに向かう季節には、様々なピンクの花たちはいっそう可憐に映えますね。くださった方々の優しさと重なります。
そうそう、写真の右にあるのはケーキではなく、タオルなんですよ♪

たくさんの方々との絆と、健康に過ごせることに感謝したバースデイでした。

第774回 「初 ブルーノート東京」

11月18日

先日、東京にLABプロファイルのセミナーのアシスタントとして勉強に行きました。数か月前に偶然、そのセミナーの前夜に稲垣潤一のライブがあることを雑誌で知り、チケットに応募したら当選したのです。「これは行くしかない!」と思いました。

会場は「ブルーノート東京」、ニューヨークの”Blue note”を本店に持つジャズ・クラブです。もちろん、そんな場所は初体験。

いかにもジャズ・クラブらしい洒落た店構えが夜に映えます。黒く重い扉を開いて、人々が中へ吸い込まれていきます。大人の雰囲気ですが、さすがにこの年になるとあまり気圧されずにすんなり溶け込めます。年を取るのも悪くないなと思える瞬間です。

中に入ってビックリ。いきなり下り階段ですが、その上にはジャズの巨匠の白黒写真が一杯飾られています。下りていくと広いロビーがあり、沢山の人が開場を待っていました。クラークにコートを預け、順番を待ちます。

列に並んで、もう1階地下へ下ります。地下2階には、独特の空間が開けていました。

千人規模のコンサートホールに比べ、ステージがすぐ近くに見え、臨場感があります。定員は300人だそうですが、満席でした。圧倒的に女性客が多いのは予想通り。(笑)

最低1ドリンクは注文しなければならないので、飲み物や食事が運ばれています。夜9時からの開演で、開場は8時20分でしたが、待ち時間が長かったので着席できたのは15分前でした。お腹がすいてたのですが、今からだとメインの食事が出せるのは開演時間を過ぎると言われてNG。ドリンクと前菜にしました。

テーブルには、レコード型のコースターがあり、番号が書かれています。
注文確認にも使うので、「オシャレ~♪」と早々にバッグにしまってはいけません。(失敗談)

私はお酒が飲めないので、リンゴと梨とオレンジの洒落た名前(忘れました)のドリンクを頼みました。1000円くらいだったかな?料理も一流だけあって、美味しかったです。

和牛のカルパッチョ 7種の野菜 和ソース。(2800円)
運ばれて来たのが開演後だったため、ちょっと食べるのに気を使いました。

稲垣潤一は20代前半の頃、特によく聴いていました。
「人生で最後の1曲に何を聴きたいか」と訊かれたら迷わずに「ドラマティック・レイン!」を選ぶほど大好きです。

稲垣さんの衣装は落ち着いたグレーのスーツ。すぐ近くで見られるのはやはり嬉しいものです。昨年から、昔のアルバムを当時のままに再現するライブをやっているようで、今年は「Personally」「NO STRINGS」「REARISTIC」のデビューから4~6枚目のアルバム限定で、11曲ほどのマイナーな曲ばかりでした。

・レイニーロンリネス
・もう一度熱く
・振り向いた時そこに見える階段を数えたことがあるだろうか

特に胸が熱くなったのが、この3曲です。当時のアルバムの音のままっていうのが本当に良くて、その頃の思い出がゴーーッ!と溢れかえるようなタイムトラベルでした。あっという間の1時間20分が過ぎました。

現実に戻って…。(笑)
食事のお勘定は、終了後にコースターの番号で精算されます。当然、長い列ができたのですが、そこは大人の社交場。席でお酒やおしゃべりを楽しみつつ座っている人が多かったのが印象的でした。

チケットが8千円、食事代を入れると1万2千円くらいだったでしょうか。交通費やホテル代を考えると、仕事がなければ絶対に行けなかったと思います。(笑)ブルーノート東京でこういうライブを楽しめたことは、めったにない良い経験になりました。

第773回 「三方良好庵(さんぽうりょうこうあん)」

11月11日              中村 覚

以前、新聞に京都のお寺でカフェ感覚?で「ネスカフェ」ならぬ「デスカフェ」という集まりがあり、若者が「死」について自由に意見を言い合う、そんな記事がありました。ついつい暗い雰囲気をイメージしてしまいがちですが、「死」の捉え方も十人十色、自由闊達に楽しい雰囲気らしいのです。ネーミングも秀逸でたしかに面白そうだと思いました。

そもそもお寺と聞くとイメージが少し堅苦しくなりますが、今回は「お寺なのにランチが食べられる所がある」と知り、行ってきました。それが香美市香北町にある大元寺(おおもとじ)の住職のご夫妻がなさっている「三方良好庵」です。

国道195号線沿いにあるアンパンマンミュージアムを通り抜け、物部村方面に3分程走ると、左手に橋があります。その橋(新在所橋)を渡り右折。その後、道なりに進んでいると このような看板があります。

この看板の矢印に従い、左折して小道に入ります。

道幅の狭い山道になりますが、不動明王の赤い旗が所々に立っていますので、

それらを目印に進んでいくと

3分ほどで遠くに「大元寺」の文字が見えてきます。

三方良好庵の開店は12時。10数名の座席は満席。お客さん みんなが揃ったところで、まずは前菜が配られました。

色々な野菜が入っていて冷たく口当たりも良かったです。そして何より「みんなが食卓についてから、頂きます!」といった大家族のような雰囲気は、他では味わえません。

そして ど~んと 運ばれてきたのがこちら。

ナイラゲの刺身に、かぼちゃとたいもの煮物、茶碗蒸し、ナスの揚げ物、漬物、ひじきとレンコンの煮物、ナイラゲときゅうりの酢合え、ホウレンソウ、鳥肉~

とにかく天然の素材を生かした多種多様な品々。

お膳が運ばれてきた時に、内容の説明をお客さん全体に向けてしてくれたのですが、私のメモ書きが追い付かず。

メモできた範囲内では、揚げナスには田楽味噌と柚子味噌。ホウレンソウと一緒にまいたけ、レンコン、お豆。 ハーブで焼いた鳥。そしてナイラゲの刺身はフリーズドライの何か(忘れてしまったのですが)と一緒に食べると、すごくおいしかったです。

ご飯は地元の新米です。味噌汁は柚子も香り、レモンが入っていました。

ご飯のおかわりは自由で、なんと2杯目からは「むかごご飯」です。貴重です。たくさん入れてくれました。(嬉)

食後はブドウと梨で一息。

その後に、ケーキとコーヒーです。 コーヒーをレギュラーサイズに変更するとプラス100円。(写真はレギュラーサイズ。)お腹いっぱいになりました。これら全部で1590円。(レギュラーサイズにしなければ1490円)

いかがだったでしょうか、 お寺だから、「料理に肉は出てこないのでは?」などの思い込みはありませんでしたか。(笑) お客さんも皆さん楽しく談笑して、外国人の方もいらっしゃり「Do you like~」と英語も聞こえて宗派も問いません。(笑)

感じの良い住職ご夫妻が配膳のたびに気さくにお話し下さり、とってもアットホームな雰囲気でした。また来たいのですが予約は2日前までにとのことで、たいへんな人気ですから おいそれとは来られないかも。(笑)

最後に 座席の横にあったカレンダーです、こちらをどうぞ。