第870回「交流分析で 初秋の京都へ」

9月28日

先週末は交流分析の年次大会があり、「台風は大丈夫かな…」と一抹の心配をしつつ飛行機で京都に向かったのでした。考えてみれば 京都は20代の前半以来、数十年ぶりでした。

会場のKBSホールは400名の参加者で一杯。南アフリカからいらっしゃった、カレン・プラット先生のご講演で、最新の交流分析の勉強をしてきました。大会の後も、「交流分析とコーチング」というテーマでカレン先生の2日間のワークショップに参加しました。

カレン先生は愛情深く、民主的で、知性あふれる素晴らしい方でした。早速来月の交流分析士2級講座に反映できるワークもあり、改めて深い学びとなったことに感謝でした。

夜の交流パーティーでは、さすが京都!芸妓さんと舞妓さんが歓迎の踊りを舞って下さいました。とても華やかな宴でした。

滞在したホテルは、たまたま京都御所の真ん前の平安ホテルでした。そのため大会の開始前に御所へ行こうかと思ったのですが、駅からの道順を確認するためグーグルストリートビューを見ていると

偶然、画面に映った近代建築に目が吸い寄せられました。
「え、これはどこ!?」
調べてみると、御所の隣にある同志社大学。知らなかったのですが、ここは近代建築の宝庫でした。駆け足で撮影に行ったので、また後日ご紹介します

台風も無事に通り過ぎた最終日、お昼に目の前の御所へ参加者の方にご案内頂きました。

実は門を入ってすぐの所に、無料休憩所とレストランがあったのです。レストラン檜垣茶寮という所でした。そこで見かけた「御所車御膳」に目が釘付けに。

ご覧下さい、まさにインスタ映えするビジュアル!1500円と手が届くお値段も嬉しい。メインを魚、蒸し京都赤鶏、京都ぽーくのヒレカツ、和牛米麹糖蜜煮から選べるシステムもまた、嬉しい♪

フタを開けるとこんな感じでした。これは和牛米麹糖蜜煮です。

上品な、フクロダケのお吸い物。お箸には菊のご紋が入っています。

さて、宿泊していた平安ホテルのお庭は、公家屋敷の庭園として江戸時代に造られました。中央の池の周囲を回遊できるようになっています。

庭園の中央の池には石橋が架かり、滝が流れ落ち築山をもうけ、四阿(あずまや)と神社を配し、周辺との調和を保っています。

きっと、江戸時代からこの景色は変わっていないのでしょう。
ゆったりと散策すると、時の流れを忘れてしまう気がしました。

せっかく京都に来たのだからと、交流分析仲間が湯葉のお店を予約してくれました。とてもヘルシーで、それでいて満足感を覚えるコースでした。

全部ご紹介できませんが、秋刀魚があったりと いかにも初秋の京都らしさを感じられました。

最後に。ホテルのお店「ひとしほ」で見かけ、一目惚れした品を帰りに買おうと思っていたら忘れてしまい、電話して届けて頂いた(笑)ものをご覧下さい。

平安ホテル特製の「金彩杉化粧箱」です。京の杉箱に金彩友禅師が一つ一つ手描きで仕上げたものです。いかにも京都らしい美しさでしょう?

山田さんという職人さんと直接お話ししたのですが「漆塗りの箱などの高級品でなく、日常使いの杉箱でお求めやすく使いやすいものをご提供したい」という思いを込めた商品とのことでした。大切に使わせて頂きます。

沢山の思い出ができた京都の大会でした。
出逢って下さった沢山の皆さま、ありがとうございました。

第869回 「リフトで快適気分♪」

9月20日

我が家の長女、涼歌(すずか)は今年で33歳です。手足が不自由なため 家の中では車イスを使っていますが、さすがに私が彼女を抱えて40cmほどの段を上って畳コーナーに連れて行くのが限界になってきました。そこで、我が家にリフトを付けることになりました。

なぜそんなバリアを作ったのか?とお思いかもしれませんが、家を建てた小学一年生の頃は、車イスから抱えて広い畳コーナーに寝かせるのがちょうど便利な高さだったんです。

リフトにも色々なタイプがありますが、安定性や操作性を考えて、天井走行タイプをつけることにしました。リビングの下も横もカバーを掛けて、天井に穴を空けて器具を梁に固定し、天井のクロスも全部張り替え…

レールを取り付けました。全部すむまでは、一週間ほどかかったでしょうか。

これがリフトの操作部分です。このハンガーみたいなところに、ハンモックのようなシートをかけるのです。

できあがり。新築だったらレールを埋め込み式にできるんですが、残念ながら改修なので吊り下げ式に。でも天井と同じ白にしてもらったので、少しでも圧迫感は減らせたかな?と思います。

リフトは、ウエルネット研究所という所に付けて頂きました。デイサービスの作業療法士さんと一緒に、操作の仕方を習っています。本人はハンモックがお気に入りのようで、ニコニコしてます。

お父さんも見習って、ベルトを引っかけます。バランスに気をつけたり、慣れないうちは戸惑いながらですが、本人も家族も、格段に楽になりました。

この笑顔。リフトは、本当にありがたいです。
私の腰痛も、これで少しはましになるかな?と期待しています。(笑)

第868回 「スマホとの距離感」

9月13日                 中村 覚

夕方、郵便局に局留めの荷物を取りに行きました。土曜日ということもあり店内は人、人、人です。 土曜日のこの時間帯は混み合っていることを再確認させられます。 番号札(20番)を取って順番が来るまで待つわけですが、ざっと20人待ちです。 待っている間の時間潰しに文庫本でも持ってくるべきだったと、たしか前回も同じことを考えていたなと。(笑)でも 今さら車に引き返すのも面倒です。

半数以上のお客さんは狭い店内で立って待っていますし、7席ぐらいある椅子ももちろん既にいっぱいです。番号札を取った私はそのまま近くの壁にもたれて立っていました。すると目の前の座席に座っていた私と同年代(40代)の女性が立ち上がって、「どうぞ」と席を譲って下さいました。

「あっ、ありがとうございます。」と言ったものの「・・・大丈夫ですので。」と、そのまま女性には元通り座って頂きました。本来であれば、席を譲ってもえるのはありがたいことです。でも この日 郵便局には出先からそのまま来たものですから、小一時間ほどずっと車に座りっぱなしでしたので、私としては ここでまた“座る”より立った状態で背中や腰を伸ばす方が良かったのです。

私の個人的な理由はどうあれ 女性からすれば、「目の前に松葉杖の人が来たから席を譲ってあげよう」と。本当にありがたいことです。

~で実は、この女性の座っていた椅子は3人掛けだったのですが、後の2人は20~30代で、終始下を向いてスマホをやっていました。別に何をしていようと個人の自由ですが、ちょっとだけ違和感がありました。自分の周りの状況を気にするというのは本能的なことではないでしょうか。なにも自分に席を譲ってくれようとしなかったからこんなことを言っているのではありません。くれぐれも。(笑)

例えば、“今、自分の前にきた人は男性か女性か。 大人か子どもか” や “横の人が立ち上がって席を外した”とか“向こうで泣いている子供の声がする”などなど。ささいなことだとは思いますが、こういった感覚が遮断される状況は不自然ではないかと思うのです。

えっ? その下を向いてスマホをしていた人達は、私のことに気が付いていながらスマホをしていたと? あっ、それなら安心です。(笑)

この一連のことを後日 知り合いに話したのですが、「そんなもんよ。」とあっさり。「今は多くの人が自分の関心事以外、一切興味なし。」と世相?を スッパスパ 斬るのです。

「じゃあ 聞きますけど、もし銀行で手続きの順番待ちをしている時に、強盗が入って来たらどうするのですか?」「スマホをやっていて強盗に気が付かなかったら?」と私。~とは 言うものの、気が付いていても強盗の時点でアウトですけど。(笑)

「そらぁ、スマホに夢中の人は、強盗に気が付いた時点で、一緒に写真 いいですか? インスタ映えするので。ハイ、チーズ!(笑)」に決まっていると言うのです。

「それ、外では言わない方が良いですよ」と注意してあげました。(笑)

いや、まじめな話、なにもスマホが悪いわけではありませんが、横断歩道を横断中にもスマホをしている人を見かけます。歩行者からすれば「青信号だから横断している。」という至極当然のことです。

しかし右左折をしようとしている車もその横断歩道を横切るわけです。運転手も当然確認をしながらの走行ですが、人間のすることに100%はありません。それを考えると、左右の車を確認しながら(周りを気にしながら)横断歩道を渡るというのは自分自身を守ることになるのではないでしょうか。

などと厳しいことを申し上げましたが、実は私はスマホではないんです。だから距離感には自信があります。少なくとも、今は。(笑)