第879回 「感謝の落ち穂拾い」

11月30日

突然ですが、ここ数日に起こった 感謝できることを思い出して頂けますか?
どんなことがあったでしょうか。

私は、あったか~いお風呂にざぶんと浸かって手足を伸ばした時、
「ああ、なんて幸せなんだろう!有り難いなあ」とつくづく感じました。

もちろん、お風呂に入るたびにそういう感慨にふけっているわけではありません。
これはたまたま、友人とのメールのやりとりから気づけたことなのです。

実は私の友人が今月急に入院し、2週間ずっとベッドの上でした。
メールのやりとりで、「今日はやっと、ベッドから足を下ろせた」
「車イスに自分で移れた」
「自力で5歩、歩けた」などの嬉しい進展を教えてもらえました。

それで自分自身が入院していた時のことを思い出し、
(ああそうだ、久しぶりにベッドから起き上がった時には、ふらついたなあ)
(ベッドから車イスに移ったら、目線が違ったよなあ)
(自分で歩けた時は感慨深かったなあ…)
友人のお陰で、あれこれと当時のことを思い出せたのです。

先日のメールは、「2週間ぶりのシャワーは最高!」でした。
そう言えば入院していたとき、シャワーを浴びたくてたまらなかったっけ。
(温かいお風呂に浸かれる。なんて幸せなの!?)って、退院した時に感動したなあ。
友人のお陰で、それがいかにありがたいことか、改めて確認できたのでした。

ですから、こうしたなんでもない日常で起こっていることだけでも、実は人生って豊かさにあふれているんですよね。日頃は当たり前すぎて気づけないことにスポットが当たると、見慣れた景色も光り輝く気がします。

このやり方は「感謝の落ち穂拾い」とも言われています。
ポジティブ心理学でも、「感謝する人はストレスに強い」ことがわかっているとか。
感謝の態度を持つ人は、トラウマ、逆境、苦しみからの回復が早いことが明らかになっているんだそうです。

日常生活の中で沢山の感謝を拾い、心豊かに暮らしていけたらいいですね。
節目の年を迎え、改めて心しようと思いました。

第878回 「素晴らしき50代」

11月21日

今日は私の50代最後の日です。
ふり返ってみれば、この10年間は 本当に色々あった怒濤の日々でした。

10年前の2009年、かなり仕事を忙しくこなし、当時も充実していました。
家庭では身体障害がある長女が24歳。養護学校の高等部を卒業し、デイサービスで楽しく毎日を過ごしていました。次女は大学生、夫は病院勤務を続けていました。

それから2年たった2011年。東日本大震災が起こりました。多くの方々が亡くなり、わが家の運命も大きく変わりました。長女が一週間続いた震災のテレビ画面により、メンタルを患ってしまったのです。

24時間寝ようとせず、ものを食べることを拒否する長女と格闘した日々。何より辛かったのは、彼女と一切話が通じなくなったことでした。睡眠不足でフラフラになりながら仕事をこなしましたっけ。我ながらよく頑張ったなあ、夫も私も。

その後、長女は元通りまでは行かないですが落ち着き、今では会話も半分くらいは成立できています。この出来事により、レジリエンスは相当鍛えられました。今では医療系専門学校で、この体験を語って参考にしてもらっているほどです。(笑)

その後、2015年に「交流分析以外の心理学を学んでみたい」との思いで、大阪・東京にNLPを学びに出かけるようになりました。長女も落ち着きショートステイに泊まれるようになり、以前は考えられなかった県外のセミナーに行くこともできるようになり、世界が広がりました。

学んだ中でも「これは役立つ!」と直感したLABプロファイルのトレーナー資格を取り、高知で基本と上級の講座を開く夢も叶いました。そうした結果、沢山の同期や友人に出逢え、様々な人生での学びが深く、より楽しくなりました。

そう言えば、五十にして天命を知る、って本当ですね。
「心理学を使って人生を豊かにし、人間力を高めるお手伝いをさせて頂く。」
今はこういったことを目指しています。研修で関わらせて頂く皆さんが、より心豊かな人生を送るためにはどうしたら良いのか。そのために自分には、何ができるのか。辛い体験にも、そのための意味があるのでしょう。

ふり返れば50代は台湾への同窓会旅行に始まり、次女は嫁ぎ、舅は亡くなり、悲喜こもごもあったけれど、人生の最も充実した日々だったかもしれません。ありがたいことです。

「人生は素晴らしい。」これは私が信じていることです。無意識のうちに決めていることかもしれません。もちろん辛いことに打ちのめされることもありますが、この年まで生かされ、家族や親友や仲間がいてくれ、天命と思える仕事ができ、なんてありがたいのだろうとつくづく思います。

これから50代を迎える皆さん、「もう年だわ」なんて思わないで。
仮に人生を100年とすれば、24時間で表すと今は何時になるのかな?
計算すると、14時半過ぎ。おお、まだ真っ昼間!
では90歳なら?16時。そろそろ夕方に入る頃です。
ここは、100歳の前提で行きましょう~♪

第877回 「ハトの巣」

11月16日

11月も後半となり、朝晩かなり寒くなってきましたね。
そんな中 今月に入り、なんと庭木の上にハトが巣を作ったのです。

一見、よくわからないでしょう?巣の中のハトが見られるのは限られた1カ所だけ、本当にうまいところに作ったもんだなあと感心しています。

道路から望遠レンズで撮りました。
「ん?」って顔をして、見ていますね。

今は11月ということで、こんな寒くなる時期に?と思って調べてみると、
ハトの産卵は4月~6月が中心だそうですが 秋にも産卵するし、
ハト夫婦の相性が良ければ年に5~6回産卵するのも珍しくないとか。
1回に2個の卵を産み、約1ヶ月で巣立ち、6ヶ月で繁殖できるそうです。

以前にも何度か庭にハトが巣を作ったことはあったのですが、なかなかうまくいかず。
玄関前の庭木に巣を作った時には「なんで、こんな所に」と驚きましたが、その時のハトの巣がまた、すき間だらけのものすごく雑な造りで「もうちょっと丁寧に作ったら?」と思ったくらいでした。案の定、すき間から卵が落ちてしまい、育たずでした。

でも中村の家のハトはもっと大胆で、
なんと物干し竿の先に巣を作って産卵したそうです。
洗濯物を干す時には、その距離わずか50cmくらいだったとか!
最初こそ警戒していたそうですが、何もしないとわかると平気だったそうです。

これが中村家の巣です。(すみません、ぶれてて見えにくいですが)

今は空室ですが、今年はなんと3回も産卵をしているとか。
布団なんかを干すと結構竿が揺れるようですが、それでも飛び立たなかったそうで、中村は「ここを安全な場所として信用してくれているのが、嬉しい」と言っていました。
でも「ツバメだったら良かったのに…」とも。(笑)

しかし都会では、ハトやツバメがマンションのベランダなどに巣を作り 鳴き声で騒音被害、フンによる悪臭や害虫の発生の健康被害が問題になっているそうです。
ところが卵やひながいる巣を自分で駆除すると 鳥獣保護法に違反し、1年以下の懲役または100万円以下の罰金(!)なんだそうです。知らなかった…。

そうなると、1ヶ月待って巣立ちを見守るか、業者に数万円支払って巣を撤去してもらうしかないらしいです。確かにコンクリートのベランダだと、フンは自然に返りませんから大量にたまると大変なのでしょう。

高知の場合はまだそこまで行かず、ほどよい距離で人と鳥が共生できているということでしょうか。