第883回 「交流分析士2級講座、終了しました」

12月30日

半年にわたって開催してきた交流分析士2級講座が先週、無事終了しました。
受講生の皆さんとの記念の一枚です。各方面のリーダーの方々が多く、お忙しい合間を縫っての学びの姿勢には私たちもいい刺激を頂きました。本当に、ありがとうございました。

前列の左から3人がスタッフです。左端の宮本さんは受付として様々な心遣いで講座を支え助けてくれ、感謝でした。その右隣の竹村さんは、私のインストラクターの頼もしい同期です。2人で6回の講座を半々で担当してきました。

竹村さんの講座はいつもホワイトボードにツールがたくさん貼られ、初めて交流分析を学ばれる方でもとてもわかりやすいのです。広告のプロなので、視覚に訴えるのに非常に長けています。毎回「さすが、竹村さん!」と感服し、お手本にしています。

今年の受講生の皆さんは最初からオープンに事例などを自己開示をして下さり、ありがたかったです。そうしないといけないわけではありませんが、心を扱う講座なので そうして頂けると関係性が築けて交流も活発になり、結果、より学びを深めることができるからです。

理論と共にワークもたくさんやって頂きました。自分の心と向き合い分析をするので、色々と考える場面も多くなります。

「自分の子育てをふり返りもっとこうしたら良かったと思い、帰って子どもを抱きしめました」「色んな意味で、目に見えるものの見方が変わった半年でした」という嬉しいお声も頂きました。大人になって過去をふり返り、心の成長や人育てにつなげられる交流分析は、やはり素敵だなと感じます。

ただ講座を開催できるのはありがたいことなのですが、大学や企業研修のスケジュールを考えると こうした半年間の連続講座は負担が大きく、年間1つに絞るべきだろうと思います。3年前と昨年はLABプロファイル、そして今年は交流分析の講座をやってきましたが、さあ来年は、何をやろうかな?

この2級講座を終えると、日本交流分析協会の「交流分析士2級」の資格試験を受けることができます。試験は1月ですが、無事に終われば受講生の皆さん主催の打ち上げがあります。頑張ってね!


さて、Weekly-N を今年もお読み下さいまして、ありがとうございました。
次回のコラムは1回お休みを頂き、1月12日頃となります。
では皆さま、良いお年をお迎え下さいませ。

第882回 「ハーバードの人生を変える授業」で幸せを学ぶ

12月21日

先週末は今年の締めくくりにふさわしい日間を過ごしました。ハーバード大学で1400名の学生が殺到した伝説のタル・ベン・シャハー博士の「家庭からビジネス、社会まで、コミュニティにおけるWell-Being(幸福)を最大化する」ワークショップが行われたのです。

第847回 「ポジティブ心理学、夢の共演」でご紹介しましたが、4月に東京でポジティブ心理学の創始者セリグマン博士とディーナー博士やタル・ベン・シャハー博士など豪華講師陣の世界初・夢の共演がありました。

その際のタル博士のレクチャーは特に素晴らしく、また伺いたいと熱望していたので「タル博士のセミナーが受講できるなら!」と師走にもかかわらず幸せになるための学びを深めに行ったのでした。

「成功したスターが、なぜ麻薬に走るのか?」という投げかけをなさり、
「ほとんどの人は成功したら幸せになれると思っていますが、そうではありません。正しくは、幸せが成功をもたらすのです。ほんの少しでも幸せのレベルを上げることが、意欲向上や創造性を豊かにするのです」と。

逆説的ですが、なるほどと思いました。
では、どうすれば幸せのレベルを上げられるのでしょうか?

博士は日本文化の器の「金継ぎ(きんつぎ)」という技法を、幸せの本質に例えられていました。割れた焼きものを漆で接着し、繕った部分に金を装飾する修理方法です。幸せもバラバラのパーツをつなぎ合わせると、ホールネス(全体性)になる、と。

そのための「SPIRE」モデルとして 幸せの5つの要素、 スピリチュアル・身体・知性・人間関係・感情を丁寧に解説してくださいました。これらをベースに、ペアワークもたくさん行い、落とし込んでいきました。

「幸せの基礎は、不幸を抱きしめること」との言葉は、人生における大きな示唆です。悲しみ、辛さなどのネガティブ感情を取り除くのではなく、受容するのが幸せに向かうにはとても大事だということを再確認しました。

午後にはパネルセッションもあったのですが、「良い人ほど幸せだ」と慶應義塾大学の前野教授がおっしゃったことが印象に残りました。

幸せと性格は比例するというのです。人間性を磨くことが幸せな人生を創ることにつながると信じているため背中を押してもらえたようで、嬉しい言葉でした。

2日目にタル・ベン・シャ・ハー博士は1時間かけて受講者からの質問に、すべて丁寧に誠実にお答えになりました。最後はスタンディングオベーションで拍手が鳴り止まず、博士も幸せそうに微笑んでいらっしゃいました。

「幸せと性格は比例する」という言葉と重なり、私もこのように生きていこうと心動かされた貴重な時間でした。

第881回 「あえて二兎を追ってみた」

12月12日

その日は親友と美味しいランチが約束されていました。時計を見ると10時20分。出かけるまで、あと20分あります。台所の片付けの後、ふと「そうだ、流れが悪くなってる排水口の掃除をしよう」と思いつきました。

夫が「これを使えば、一発で流れる」と太鼓判を押していた、1mほどの長―いブラシを持ってきて、いざ!排水口へ突っ込みました。(写真はイメージです)

ところが、流れはまったく良くなりません。「おかしいなぁ」と思いつつ、さらに奥に突っ込みます。なかなか取れないくらいに、奥まで。

苦労して引き抜いたのですが、やはり流れません。4~5回繰り返していると…
まずいことになりました!水が、まったく流れなくなってしまったのです。うーん、想定外!しまったと思っても、後の祭り。(泣)

そうこうしてるうちに友人が迎えに来てしまいました。「5分だけ待って」と頼んで、薬剤を使おうとしたんですが、たまってる水がまったく引かないので使えず。いよいよ、業者さんに頼むしかないか。

ここで友人に理由を話しました。友人は当然、緊急度の高い方を優先してランチは中止すると思ったようですが、私の選んだ答えは「どっちも!」。

だってちょっと離れたレストランのランチを予約してあるし、今日を逃すと師走だからもう、次のランチ予約は年内は無理かも→ それは悲しい。
「とりあえず、ダメで元々。両方やってみよう!」

というわけで車内から電話。ちょうどハウスメーカーは休日で、つながりません。直接、業者さんに頼むか?でもどこがいいのか、わかりません。そこで先日工事をしたハウスメーカーの担当者さんの携帯に電話したら、休日受付センターを教えて頂き、そこから無事に業者さんにつないでもらえました。

「折り返し、業者から電話を入れますので」ということで業者さんから電話がかかってきたのが12時半。ちょうどランチもパスタが終わって一区切りになっていました。

「今日は一杯なんですが…、なんとか3時から4時の間に伺います」ということで安心。良かった~。業者さんに来てもらえたら、もう無事問題は解決したのも同じです。というわけで、友人とのランチも満喫できました。

夕食の買い物をして家に帰ると、しばらくして業者さんが来てくれました。
すると、なんということでしょう!水が、すんなり流れるんです。
「え~!?朝は一切流れなかったのに?」
わけがわかりませんが、とりあえずパイプを分解し洗浄して頂き、スッキリ!

こういう時、「なんで?」と考えてもダメなんですよね。理由はともかく、そうなったのが事実。業者さんはたいしたことしてないのにと恐縮しつつ、3千円で騒動はあっけなく収束しました。

昔の私なら多分、朝、トラブルが起きた時点で「仕方ない」と友人を断り、自分の楽しみは取りやめていたでしょう。そして家で「折り返しの電話がなかなか来ない!」とイライラを募らせ、すんなり問題解決しても「本当だったら今日は楽しかったのに、台無し!あ~、運が悪い」なんて嘆いていたかもしれません。

でも今は違います。「選択肢から、決めるのは自分」。長く生きた分だけ、少しトラブルに気楽に対処できるようになったのかもと思います。

もちろんいつもうまくいくわけではないでしょうが、時には「二兎を追う者は一兎も得ず」ではなく、「あえて二兎を追ってみる」のもいいかなと思う出来事でした。