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第276回●2008年3月9日(日)

 「県民室の研修―松葉杖体験」

 「官から民へ」ということで、行政の中にあった機能が、たくさんアウトソーシングされています。その中の1つ、高知県庁の1階にある県民室も、この度民間企業に運営委託されることになりました。厳正なプレゼンの結果、(株)日東商事がこれを勝ち取り、4月からの新スタートにあたっての研修が行われました。
 日東商事は、イオン高知の2階サービスカウンターも運営していますので、そのノウハウも買われたのでしょう。研修は4日間ビッシリのメニューで、サービスについてのさまざまな勉強やブラッシュアップを行いました。
 テーマの1つは民間ならではのホスピタリティー(おもてなしの心)をどう高めていくか、です。その中の1つのメニューとして、ちょっと変わった「松葉杖体験」を盛り込みましたので、それをご紹介しましょう。
 まず全員に、松葉杖でいくつかの課題をクリアしていってもらいます。最初は、机の間の狭い通路を通り抜けること。みなさん、松葉杖は初めてとのことで、少し歩くのにも一苦労です。
 次に、チラシを1枚選んでもらいます。これはみなさん、比較的楽にできていました。
 最後に、松葉杖では運びにくい物をあえて運んでもらいます。こちらはみなさん、悪戦苦闘でした。これらは、県民室の中でのお客様の行動を踏まえた流れです。

 その後、全員に感想を発表してもらいました。「松葉杖は思ったよりも幅が必要だとわかった」「現場ではもっと、床がすべりやすいと思う」など、現状を踏まえた色々な意見が出て、障害のある方に対しての意識の変化が感じられました。バリアを体験することで、その実感から相手の立場を思いやり、心に寄り添うことへつながるのです。

 最後に講師の、松葉杖歴10年?の中村からのまとめです。感想に裏付けされた新たなサービスの提案なども盛り込み、みなさん深く納得してうなずいていました。この後のグループディスカッションにも、早速その成果が反映されていました。

 「バリアフリー」と言われて久しいですが、現場では予算不足などでハード面の対応は立ち遅れています。そういった中でも、少しの気遣いがあればお客様の気持ちは大きく変わります。

 「人と接するということがこんなに奥深く、そして興味深いものだとは思いませんでした。」という感想もあり、最後はみなさん 研修をやり遂げた達成感で涙、涙でした。こういった場面はやはりそうありませんから、私も深い感動を頂きました。ありがとうございます。 これだから、この仕事はやめられないんです!

 きっと県民のみなさまに愛される、素晴らしい県民室に進化できることでしょう。
新たなスタートの 県民室を、どうぞよろしくお願いいたします。

 
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