第1230回「慈愛の温もり コタツ恋しや…」

10月3日

「Alamak! あらま!マレーシア⑨ 」   written by Tapir

個人的にはマレーシアはアジアの中でも住み良い国だと思う。
日本より安い家賃でプール、ジム付きの広いコンドミニアムに住める。多民族国家のために様々な国の料理を楽しめるし、民族ごとのお祭りも見ることができる。治安もそこそこ良い。都心部はモノレールや地下鉄等の交通網が整備されているし、大きなモールが沢山あるので買い物には困らない。そして親日国であるためマレーシアの人は、とてもフレンドリーである。なのでマレーシアでは快適な生活を送ることができている。

が、何事も全てにパーフェクトを望むのは難しいもの。
マレーシア生活にも難点はある。
わが家の場合は「カビ問題」。

実はコンドミニアムの構造上、窓が2箇所にしかない。したがって高温多湿の国では湿気がこもる。日常は天井ファンとサーキュレーターを回して何とかしのいでいるが、一時帰国で長期間留守をした後は恐ろしいことになっている。
至る所カビだらけとなるのだ。マレーシアのカビ、強烈である。

↑コロナ流行の時にはショッピングモールは閉鎖され、あっという間にカビに占領された。

↑日系企業の駐在員が出張している間に駐車しておいた車がこうなった。日陰に停めっぱなしにすると、コレこの通り。梅雨頃に冷蔵庫から発掘された正月の餅でも、ここまでカビないだろう。

日本へ一時帰国をする場合は、ベッドマットはカバーを外して立てておき、カーテンは開けっ放してできるだけ室内に陽が当たるようにする。全てのクローゼットと引き出しの扉はオープン、いたるところに除湿剤を設置する…と考えられる限りの対策を講じるが、日本からマレーシアに戻る度にカビの状況は悪くなるばかり。
思い余って、コンドミニアムのエージェントに相談。
すると、風通しを良くするために玄関グリルドアを付けたらどうかと言う。

↑マレーシアの玄関グリルドア。空気循環には良いかもしれないがまるでムショである。もちろん、プライバシーは配慮されていない。外から丸見え。

露出趣味がない限り、グリルドアは無理な話。さらに防犯上いかがなものかと思い、却下。

では、サーキュレーターと天井ファンそして換気扇を毎日一定時間作動させ続ければどうか?
ここで、とんでもないことが発覚。
キッチンの換気扇は「換気扇」 ではなかった!
驚いたことに、換気扇だと思っていたモノは脱臭装置だったのだ!!(空気が吸い上げられると脱臭炭が入ったパイプの中に入り、空気はパイプの中を、グールグル。それだけ)
どこからどう見ても換気扇にしか見えなかったが、どこからどう見ても換気扇の機能はなかった。

では、ホンモノの換気扇はいずこにありや?
…そんなもの最初から存在しなかったのだよ(泣)
道理で換気扇ダクトがないはずだぜ💢

↑IHコンロの上にある装置、日本人には換気扇にしか見えないだろう。

それもそのはず。実はマレーシアは外食文化の国。共働き家庭が多いという事情もあるが、そこかしこに安価で美味しいフードコートがあり、料理する方がコスパが悪い。なのでメインは外食で、たま〜に作るというのがマレーシア人の通常モード。
たま〜に作るだけだから換気扇など必要なかったのだ。
おそらく一般のマレーシア人は家庭用換気扇など、見たことも聞いたこともないだろう。

↑美食の国マレーシア、2026年にはビブグルマン(ミシュランガイドで手ごろな価格なのに満足度の高い店に与えられる評価)が57店舗。これもその一つ。海南チャーシューライス(スープ付き)600円なり。鶏ダシで炊かれたご飯は食べ放題。屋台メシならばもっと安価で食べられる。

百戦錬磨のハウスクリーナーさんが悪戦苦闘してくれるも手強いカビ。

そこで再び、エージェントに相談。
すると、現在カビが広がっている壁だけでも上からペンキを塗ってみるか?とのこと。
根本的な対策ではないだろ!
とりあえず薬剤にて壁のカビ除去を業者に頼むことにする。
そこでエージェントは再びアドバイス。
カビ除去までの間、毎日一定時間クーラーをつけて天井ファンとサーキュレーターを回せと言う。クーラーのドライエアで湿気を取り、更に天井ファンとサーキュレーターで空気循環をする作戦。ある程度効果はあるかもしれない…か?

しかし、我が家のクーラーは温度設定を20度以下にしなければ作動しない。(日本メーカーのエアコンではあるがマレーシアでは、当然暖房機能は必要ないので冷房のみ。そのため設定温度は20度以下でないと作動しない仕組み)その上で天井ファンとサーキュレーターを回すものだから室温は急降下。

皆さん、驚くなかれ!
私は今、南の国で寒さに震えながらコレを書いているのだよ。
憎っくきカビ退治のために無駄にクーラーを作動させ、天井ファンとサーキュレーターをブンブン回して震えている。どう考えてもクレージーである。
さりとて良い案は浮かばず。
こうなると優しく暖かく包み込む、あの慈愛のような日本のコタツがマジで恋しい…。
どなたか、よい知恵があればお聞かせ願いたい。

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