第860回 「ロープを投げるな、はしごを下ろせ」

7月19日

東京でのLABプロファイル(R)トレーナー養成講座、10日間が修了しました。
今回は初のコーチとして関わらせて頂きましたが、トレーナーになるために頑張る受講生の皆さんをどのようにサポートしていくのか、非常に深い学びを頂きました。
そして敬愛する、シェリー・ローズ・シャーベイ先生をご覧下さい!

LABプロファイルの世界的権威が、こんなにお茶目な姿をするって、信じられます?(笑)
7日目だったか、この姿で「Good morining!」と入ってこられたときには、もうみんな爆笑でした!雨続きだったのですが、「これでどれだけ雨が降っても大丈夫♪」。なんて自由な子どものような心をお持ちなんでしょう!

「でもね、人間、5分もすればこの傘が目に入らなくなるのよ」と心理的盲点をお話しになってたんですが、本当にしばらくすると気にならないのが不思議でした。(笑)

上級LABプロファイルスキル、プレゼンテーション、チーム分析…。沢山の学びと、腑に落とすためのワーク。ワークが終わると、全員でのダンス!セミナーは、学びの緩急のバランスが本当に絶妙でした。

シェリーは日本語がわからないので課題採点をコーチ陣が分担して行うのですが、これは結構な重圧でした。コーチの先輩方に何度となく助けて頂きました。

また 2回ほどサポートが思うように進まず、頭がオーバーヒートしかけました。「トラブルを抱えた方のために、できるだけのことがしたいのに、できない!」とあせっていた時のことです。

シェリーの「リラ~ックス♪」という声がけが、女神の啓示のように響きました。「ジェーン、(私のニックネーム)あなたは大きな愛の持ち主ね。でも、優し過ぎる。それはその人の問題で、あなたの問題じゃないでしょ?」に、ハッとさせられました。

「人が穴の中に落ちているときに、ロープを投げてはいけません」
(え、なぜ?)と一瞬わからなかったのですが、
「誰がそのロープを引っ張るの?引っ張るあなたが大変になるのよ。」
「ロープではなく、はしごを下ろしなさい。その人自身に、上ってきてもらうの」
に、ああ、その通りだ…と感銘を受けました。

つまり過干渉せず、相手に自律的になってもらうのです。交流分析でも言われることなんですが、ついサポートに夢中になるあまり 見えていませんでした。ここは学校の教室ではない。大人なんだから、自己責任でいいんだと。

最終日での、シェリーと通訳の聖子先生、コーチ陣です。
12日間の絆で、がっちりと手を組んでいます。(笑)

「Dear Jane, Thanks so much for your Big heart.」
最後にシェリーからいただいたメッセージは、私の宝物です。

自分が受講生だったときには思ってもみなかったサポートの世界を体験させて頂けたことには、感謝しかありません。受講なさった皆さんを含め、シェリー、聖子先生、コーチ仲間の皆さま、事務局の皆さま、重ね重ねありがとうございました。

第850回 「素晴らしい方々とのご縁」

5月12日

時代が平成から令和に変わるとき、皆さんはどちらで何をしていらっしゃいましたか?
私は令和初日から6日間、東京でセミナー漬けでした。というのも、LABプロファイル(言葉と行動分析)の世界的権威で、敬愛するシェリー・ローズ・シャーベイ先生がトレーナー養成講座で来日なさり、そのセミナーにコーチとして参加させて頂いたのです。

私はシェリーの大ファンです。世界トップの講師なのに決して偉ぶらず、太陽のように温かく明るい笑顔でエネルギーを放ち、楽しいジョークでみんなを笑わせてくださる人間性を、深く尊敬しています。

子どものような好奇心で、「日本語の『ありがとうございます』と『ありがとうございました』の違いは何?」なんて質問をなさり、「そうか、終わったことは『ました』なのね」なんて日々学ばれていました。

シェリーはセミナー中にたくさんのジョークを言うんですが、残念ながら感覚の違いでウケないこともたびたびあり(笑)そういう時には(もうすんだ話ね)という意味で「~ました」と茶目っ気たっぷりにおっしゃって、笑いがあふれました。

小柄なシェリーの「高いディレクターズ・チェアに走って行って飛び乗る」パフォーマンスはDVDでみんな知っていて、再現するとやんやの喝采!人を楽しませるエンターテイメント力と高い講師力の両立には、いつも感銘を受けます。

シェリーの「声」になっていらっしゃるのは通訳の本山晶子(せいこ)先生。ご自身もLABプロファイルのトレーナーで、LABプロファイルのコンピューター版iWAM(アイワム)の日本での代表もなさっています。完璧な通訳が唯一あやふやになるのは、シェリーが晶子先生を褒めたとき。本当に人間としてチャーミングなお二方なんです。

今回の受講なさる皆さまは60名あまり。それを11名のコーチがサポートします。前回の私たちの時よりもずっとレベルが高く、昼休みもセミナーが終わった後も写真のように自主勉強会をなさっててビックリ。どれだけ意識が高いんでしょう!

かたや私は今回コーチが初めてということもあり、次第にやるべきことが増え頭がオーバーヒートし、4日目にはもう限界になっていました。落ち込む私にセミナー後のコーチ・ミーティングでシェリーが言ってくださった言葉。

「リラーックス!」
「今日、私がミスしたこと、いくつあった?」
すべったジョークがあったことを、笑いながらそう表現なさるんです。
「でも、ミスをしても、私は受講生から信頼を勝ち取れる。完璧でなくてもいいの。みんなもそうよ。どれだけ自分たちが影響力を与えられる存在だと思う?」

この言葉で、私は救われました。一つ壁を越えることができ、翌日も頑張れたのです。シェリーから「今日は少しリラックスしているように見えたわよ」とおっしゃって頂けたことが宝物です。

言葉の端々からわかるのですが、きっとシェリーご自身も人生で様々な厳しい壁を乗り越えてこられたのでしょう。だからこその強さと優しさを感じた時間でした。

そしてLABプロファイルトレーナーの同期にも、ずいぶん助けてもらいました。コーチ仲間は具体的な提案をくれ、懇親会で久々に会った同期からは「コーチのペルソナ(仮面)を被ったらいい」との助言。持つべきものは、敬愛できる師と素晴らしい仲間ですね。ありがとうございます。本当に、感謝しかありません。

LABプロファイルトレーナー養成講座は、後期が7月にあります。
少しでもお役に立てるように、また頑張らなくちゃ!

第827回 「LABプロファイル®リポート」

11月23日

前回、LABプロファイル®マスタープラクティショナー認定講座のことを書きましたが、今回はそのリポートです。

マスタープラクティショナー講座では、基本の理論を学んだ後、チーム分析も学びました。メンバーのパターンを付き合わせると、面白いことに顔合わせの前でも、チームがどうなるのかがわかるのです。講座最終日には、新規事業をプレゼンするという課題をやってもらったのですが…

今回のチームは全員が、仕事の時にはオプション型でした。オプション型とは、様々なやり方や多様な選択肢に惹かれるパターンです。だからAさんが言っている意見にBさんが被せて言い、違うことをCさんが提案し、Dさんは話が戻る…という混沌としたカオス状態。でも、どんどん新しい話が出て、全員が「楽しい!」と笑顔。

一般的に仕事を進めるなら、ここにプロセス型の人が入ればいいのです。プロセス型は手順や順番を重んじますので、「じゃあちょっと流れを書いてみましょう」と全体の話をまとめたり整理したりしやすいのです。
後でふり返りの時にそれを聞き、全員納得していました。

そして最後に「LABプロファイルを学んで」の個人プレゼンをして頂きました。

中谷優子さん

「職場のリーダークラス以上の方には、ぜひLABプロファイルをやってもらいたいですね。今、どこの職場でもモチベーションアップが課題ですが、給与など物質的なことで満たそうと思っても、そう簡単ではありません。
でも人間重視で影響言語(相手に影響を与える言葉)を使うことによって、モチベーションアップしていけば経費もかからないし、メンタルヘルス不調の予防もできる。今の日本社会に、LABプロファイルはとても実践的で使えるツールです。」

後藤 誠治さん

「接客や部下指導に役立てるために、どういう言葉を使ったら伝わりやすいかを知りたいと思ってLABプロファイルを受講しました。相手の言葉や行動で相手のパターンがわかり、コミュニケーションの取り方が変わりました。お客さまや部下に、自分の言葉が届きやすくなったと実感もしています。マスターを受講してチーム分析を学び、職場メンバーがどういうパターンか考え、発する言葉も変えていけるようになりました。」

森 久晃さん

「仕事の交渉の場で意識してみると、LABプロファイルのセオリー通りだとわかりました。例えば人員計画の時に『こういう問題が起きたときに対応ができないが、構いませんか?』と問題回避型の人にそのパターンで提案すると『それはいけない』と提案が通ったり、『人数を二人増やすとこうできるからスムーズで、工期も短縮できますよ』と目的志向型の人に合わせて話したらそうなったり。
LABプロファイルは交渉の場面で特に、使えるメリットが大きいですね。」

こうして皆さん、本当に優秀なLABプロファイル®マスタープラクティショナーとなられました。きっと日常の様々な場面でどんどん役立てて行かれることでしょう。

来年度はまた5月以降に、基礎編のLABプロファイル®プラクティショナー講座を計画しています。皆さんも、この「使える」LABプロファイルを一緒に学んでみませんか?