第985回「コロナ禍のつながり」

12月18日

よくzoomでセミナー仲間とオンライン飲み会をしていますが、情報交換や雑談、様々な学びなどで1年半以上続いています。昨年からお母様の介護などの体験をした人が複数いて、その体験談を聴くことでも多くの学びをさせてもらっています。
そして自分の番が、いきなりやって来ました。

私の姑は86歳で、高知市から2時間の山の一軒家で一人暮らしをしている、しっかりした自立心の高い人です。先週「お腹が痛いから、薬を届けて欲しい」と主人に電話がありました。状態を聞き「それはすぐに迎えに行った方がいい」ということで、主人と頼もしい看護師の義妹が迎えに行きました。寒い時期に過ごせるように姑用のアパートを借りているので、そこで少し養生すれば治るだろうと2日ほど様子を見ていました。

しかし嘔吐や脱水がなかなか改善されず、病院へ。血液検査の結果、そう悪くないけど入院して様子を見ましょうかとなり、入院ならCT等の検査をするため、血液検査でわからなかった腸の異常が見つかりました。急きょ転院して、緊急手術することに。

幸い手術は2時間ほどで無事すんだのですが、コロナ禍で
「面会は1人のみ、週に2回までで、1回10分以内」。
でも秋まで全面的に禁止だったことを考えると、短時間でも会えるのは大違いですよね。手術翌日は義妹が面会に行き、その2日後に私が面会に行きました。10分のタイマーをスマホでセットします。

姑は車いすで面会室に連れてきてもらったのですが、第一声は
「どうして昨日、面会に来てくれんかった!?」でした。
ああ、寂しかったんだなあ、不安だったんだなあと思い、
「ごめんね、寂しかったねえ。今面会が制限されてて…」と話したのですが、そういう事情が、本人はわからないようで。

そうだよなあ、今までだったら誰か手術したら、みんなでお見舞いに行ってたのに、なぜみんな来てくれないんだと思うよねぇ。ごめんね。
姑の感情に共感しつつ聞いていると「手を強く握って」と求めてきました。
ギュッと握って「痛くない?」と聞くと「大丈夫」と。

人が元気になるには、心の栄養である「ストローク」が必要。姑の今の寂しさを埋めるにはスキンシップ(身体的ストローク)が必須だと気づいて、
「お義母さん、よく頑張ったねえ」とハグしました。もちろんそんなこと姑にしたことはありませんでしたが、それで少し気持ちが落ち着いてくれたようでした。
交流分析で学んだことが腑に落ちた瞬間でした。

面会できるのが一人だけなので、見聞きしたことをみんなに伝えなければいけません。気づけばもう、残り時間は2分。「みんな来たくても来られないから、写真撮るね」と動画を撮ると「おばあさんも、これから頑張ります。ありがとうございました。」としっかり話してくれました。それを家族3人にLINEで拡散。会えなくてもマスク越しでも、顔を見られれば少しでも安心できますよね。離れていても、心をつなげられることに感謝です。

街に流れるクリスマスソングを聞きながら、これから色々な課題が出てくると思うけど zoomで「先輩」達にも聞いて切り抜けようと思った 師走の午後でした。

第883回 「交流分析士2級講座、終了しました」

12月30日

半年にわたって開催してきた交流分析士2級講座が先週、無事終了しました。
受講生の皆さんとの記念の一枚です。各方面のリーダーの方々が多く、お忙しい合間を縫っての学びの姿勢には私たちもいい刺激を頂きました。本当に、ありがとうございました。

前列の左から3人がスタッフです。左端の宮本さんは受付として様々な心遣いで講座を支え助けてくれ、感謝でした。その右隣の竹村さんは、私のインストラクターの頼もしい同期です。2人で6回の講座を半々で担当してきました。

竹村さんの講座はいつもホワイトボードにツールがたくさん貼られ、初めて交流分析を学ばれる方でもとてもわかりやすいのです。広告のプロなので、視覚に訴えるのに非常に長けています。毎回「さすが、竹村さん!」と感服し、お手本にしています。

今年の受講生の皆さんは最初からオープンに事例などを自己開示をして下さり、ありがたかったです。そうしないといけないわけではありませんが、心を扱う講座なので そうして頂けると関係性が築けて交流も活発になり、結果、より学びを深めることができるからです。

理論と共にワークもたくさんやって頂きました。自分の心と向き合い分析をするので、色々と考える場面も多くなります。

「自分の子育てをふり返りもっとこうしたら良かったと思い、帰って子どもを抱きしめました」「色んな意味で、目に見えるものの見方が変わった半年でした」という嬉しいお声も頂きました。大人になって過去をふり返り、心の成長や人育てにつなげられる交流分析は、やはり素敵だなと感じます。

ただ講座を開催できるのはありがたいことなのですが、大学や企業研修のスケジュールを考えると こうした半年間の連続講座は負担が大きく、年間1つに絞るべきだろうと思います。3年前と昨年はLABプロファイル、そして今年は交流分析の講座をやってきましたが、さあ来年は、何をやろうかな?

この2級講座を終えると、日本交流分析協会の「交流分析士2級」の資格試験を受けることができます。試験は1月ですが、無事に終われば受講生の皆さん主催の打ち上げがあります。頑張ってね!


さて、Weekly-N を今年もお読み下さいまして、ありがとうございました。
次回のコラムは1回お休みを頂き、1月12日頃となります。
では皆さま、良いお年をお迎え下さいませ。

第870回「交流分析で 初秋の京都へ」

9月28日

先週末は交流分析の年次大会があり、「台風は大丈夫かな…」と一抹の心配をしつつ飛行機で京都に向かったのでした。考えてみれば 京都は20代の前半以来、数十年ぶりでした。

会場のKBSホールは400名の参加者で一杯。南アフリカからいらっしゃった、カレン・プラット先生のご講演で、最新の交流分析の勉強をしてきました。大会の後も、「交流分析とコーチング」というテーマでカレン先生の2日間のワークショップに参加しました。

カレン先生は愛情深く、民主的で、知性あふれる素晴らしい方でした。早速来月の交流分析士2級講座に反映できるワークもあり、改めて深い学びとなったことに感謝でした。

夜の交流パーティーでは、さすが京都!芸妓さんと舞妓さんが歓迎の踊りを舞って下さいました。とても華やかな宴でした。

滞在したホテルは、たまたま京都御所の真ん前の平安ホテルでした。そのため大会の開始前に御所へ行こうかと思ったのですが、駅からの道順を確認するためグーグルストリートビューを見ていると

偶然、画面に映った近代建築に目が吸い寄せられました。
「え、これはどこ!?」
調べてみると、御所の隣にある同志社大学。知らなかったのですが、ここは近代建築の宝庫でした。駆け足で撮影に行ったので、また後日ご紹介します

台風も無事に通り過ぎた最終日、お昼に目の前の御所へ参加者の方にご案内頂きました。

実は門を入ってすぐの所に、無料休憩所とレストランがあったのです。レストラン檜垣茶寮という所でした。そこで見かけた「御所車御膳」に目が釘付けに。

ご覧下さい、まさにインスタ映えするビジュアル!1500円と手が届くお値段も嬉しい。メインを魚、蒸し京都赤鶏、京都ぽーくのヒレカツ、和牛米麹糖蜜煮から選べるシステムもまた、嬉しい♪

フタを開けるとこんな感じでした。これは和牛米麹糖蜜煮です。

上品な、フクロダケのお吸い物。お箸には菊のご紋が入っています。

さて、宿泊していた平安ホテルのお庭は、公家屋敷の庭園として江戸時代に造られました。中央の池の周囲を回遊できるようになっています。

庭園の中央の池には石橋が架かり、滝が流れ落ち築山をもうけ、四阿(あずまや)と神社を配し、周辺との調和を保っています。

きっと、江戸時代からこの景色は変わっていないのでしょう。
ゆったりと散策すると、時の流れを忘れてしまう気がしました。

せっかく京都に来たのだからと、交流分析仲間が湯葉のお店を予約してくれました。とてもヘルシーで、それでいて満足感を覚えるコースでした。

全部ご紹介できませんが、秋刀魚があったりと いかにも初秋の京都らしさを感じられました。

最後に。ホテルのお店「ひとしほ」で見かけ、一目惚れした品を帰りに買おうと思っていたら忘れてしまい、電話して届けて頂いた(笑)ものをご覧下さい。

平安ホテル特製の「金彩杉化粧箱」です。京の杉箱に金彩友禅師が一つ一つ手描きで仕上げたものです。いかにも京都らしい美しさでしょう?

山田さんという職人さんと直接お話ししたのですが「漆塗りの箱などの高級品でなく、日常使いの杉箱でお求めやすく使いやすいものをご提供したい」という思いを込めた商品とのことでした。大切に使わせて頂きます。

沢山の思い出ができた京都の大会でした。
出逢って下さった沢山の皆さま、ありがとうございました。