第1233回「梼原の楽しみ方~雲の上の図書館③」
10月25日
高知県梼原町にある「雲の上の図書館」をご紹介するシリーズも、今回がいよいよ最終回です。
第1回では、入口正面に二宮金次郎像があることをご紹介しました。
実はこの場所、かつて梼原小学校があった跡地なのです。その名残が、こちら。
今も、小学校の校門の門柱が大切に残されています。
(なお、梼原小学校は梼原中学校とともに、小中一貫校「梼原学園」として別の場所に移転しています。)
「雲の上の図書館」は、地域の人と人とのつながりを感じられる場所です。木造建築の美しさはもちろん、多世代が自然に集い さまざまな機関とも連携しながら、生涯学習や社会福祉、観光振興につながる催しを積極的に行っています。そうした取り組みも評価され、「日本図書館建築賞」につながりました。
そして、入口を左に進むと…なんと、こんな場所が!
ボルダリングのコーナーがあるんです。大人気だそうで、若い世代にも喜ばれそうですね♪
(初めて利用する方は総合カウンターに声をかけ、利用申込書を記入するそうです。)
私が訪れた日には、ちょうど「認知症カフェ」が開かれていました。
木漏れ日のような柔らかな光に包まれて、
参加している地域の皆さんの笑い声が、楽しそうに響いていました。
その光景に、こちらまで心が和みます。
そして、図書館の中でカフェも楽しめるんです。
カフェ「ほうきぐも」は、「障がいのある人が地域で安心して暮らせるように」との願いを込めて、NPO「梼原竹ぼうきの会」が運営しています。
「竹ぼうきのように粘り強く、一人ひとりが協力し合い、みんなに愛されることを願って名付けた」のだそうです。
障がいのある娘がいる私にとって、こうした場所があることは 本当に嬉しいことです。
せっかくなので、チーズケーキとアイスコーヒーをいただきました。
甘さ控えめでコクのあるチーズケーキは、とても美味しかったです。
容器は少し簡素に見えるかもしれません。でも、片付けのしやすさなど、働く皆さんの作業のことを考えた工夫なのかもしれませんね。そんなところも含めて、就労支援の場として温かく見守っていただけたら嬉しいです。
カフェの休業日は火曜日と水曜日。
月・木・金曜日は、竹ぼうきの会の利用者さんが仕事をしているそうです。
営業時間は、平日が10:30~15:00、休日が10:30~16:30です。
ちなみに、図書館の休館日は毎週火曜日と、最終週のみ金曜日です。
開館時間は9:00~20:00。(9月までは21時まで開いていました!)
臨時休館もないとは限りませんので、図書館カレンダーでのご確認をお勧めします。
カフェと図書館では営業時間がかなり異なりますので、お出かけの際はご注意くださいね。
さて、カフェのすぐ近くには多目的ホールがあります。
私も、社会福祉協議会の研修でお世話になった場所です。
大きなスクリーンがあり、映画の上映などにも使えそうですね。
2階の奥には、コミュニケーションラウンジ「夢見楼」があります。
ゆったりとしたソファーに、自由に組み合わせられるテーブル席。思い思いにくつろげる空間です。
この木の天井には、思わず「さすが、隈研吾さん!」と感嘆してしまいます。
初めて訪れたときは人でいっぱいで写真を撮りづらかったため、今回は改めて足を運びました。
そして、コミュニケーションラウンジの入口には……
「隈研吾さんが若い頃に読んだ本」のコーナーがあります。
近くの棚には、さらに…
隈研吾さんのサインがありました。天井の木のデザインも描かれていますね。
「2018.5.26」は、「雲の上の図書館」が開館した日です。
隈研吾さんの本棚からふり返ると、広々とした図書館全体を見渡せます。
美しい、自然と知の空間です。
ところで、この外壁の木製パネル。どれも同じように見えますが、実は少しずつ違うんですよ。
デザインだけでなく、
下から見上げると、パネルの壁からの距離にも微妙な違いがあるのがおわかりでしょうか。
均一につくられた工業製品とはひと味違う、木ならではの表情や温もりが生かされているように感じます。
そして昼間、高窓から降り注ぐ光がつくり出すのは、まるで「光の森」。
夜になると、そこに静かに帳が下りてくるようです。まさに「夜の森」ですね。
建物を後ろから眺めてみました。
昼間は、ガラスに横の芝生が映り込んでいます。
夜には、建物の中から温かな光がこぼれ、外からも明るく灯っているのがわかります。
人を迎え、そっと包み込んでくれるような、まさに「ぬくもりのある図書館」です。
昼も夜も、それぞれに美しい「雲の上の図書館」。
本を読むだけでなく、人が集い、語らい、支え合う。そんな地域の温かさまで感じられる場所でした。



















