第743回 「T.O.T.E モデル」

4月15日
743-1b

今年は桜の時期が高知では4月にずれ込みました。この時期、フレッシュな新人研修会のご依頼を頂きます。「4月は新人研修で忙しいでしょう?」とよく訊かれるのですが、今では新人研修は少しで、4月から6月の時期は大学がメインとなっています。

それでも、素直でやる気に溢れた新人研修は、私もリフレッシュさせて頂けます。
5年ぶりにご依頼頂いた先日の研修会では30分前に会場に入り、事務局の皆さんも一新なさっていて、ごあいさつ。いつものようにチェックシートをチェック、シート配布のタイミングを事務局の方はきちんと受講者用レジュメに書き込まれていました。

さて、研修開始。ところが30分後、予想もしなかった事態が。「次、読んで下さい」の指示に新人さんが戸惑って、「ないです」「ないって?」
実は、受講者用レジュメが最初の3ページしかなかったんです。想定外の展開に。

身だしなみ、ホウレンソウ、敬語、電話応対…細々と書き込んだ資料が一切ないと、書き込みだけで相当時間を取られます。一瞬途方に暮れましたが、笑顔で「仕事ではこんな風に、予想もしなかったことが起こります!ここをどう乗り切るかが大切なんですね」と話し、「皆さん、ノートを持っていますか?」と確認。持っていない人には白紙を持って来ていただき、続けました。

休憩時間に確認すると「今、印刷に行きました!」とのこと。しかし資料のページ数が多かったため 人数分印刷できたのは、身だしなみ、ホウレンソウ、敬語が終わってからでした。たくさん記入して頂いた分 時間が押してしまったのですが、最後の名刺交換でなんとかカバーできて、無事定刻に終われホッとしました。

実は学んだ心理学のお陰で、あまり動揺しなくてすんだのです。

NLP(神経言語プログラミング)の中でT.O.T.Eモデルというものがあります。目標達成までの行動プロセスで、T.O.T.Eの文字は
Test(行動)- Operate(修正)- Test(行動)- Exit(目標をめざす)。

やってみて、うまくいかなかったことを修正し、何度でもやってみる。失敗を失敗ととらえない考え方です。パニックになったり失敗を恐れて立ちすくんでしまうと、何も生み出せないままになってしまいます。当たり前のことではありますが、感情を乱されずに最善の対処行動をすることが大事ですよね。

「失敗はない。ただフィードバックがあるだけ。」
これはNLPで学んだ中で、私の特に好きな言葉です。
あ、本当はここまで伝えられたらもっと良かったかも。

そしてフィードバック。受講者用のレジュメは今後必ず準備して頂いて、中までチェックすること!研修講師になって20年ですが、今回 お陰さまで、とても良い学びを頂けました。すべての出来事が学びの師、ですね。(笑)