第1050回 「ハードなことの乗り越え方」

4月8日

今週は本当に大変な週でした。先週末から長女の喘息が悪化する一方でデイサービスにも行けなくなり、毎晩5回ほど起きては吸入し呼吸が楽になるよう介護することを3晩ほど続けると、睡眠不足でフラフラに。

折しも新入社員研修も始まり、多忙な時期です。開始時間を誤認する失敗をしてしまい、相当落ち込みました。東日本大震災時、長女がストレスで精神障害を発症し、「食べない、寝ない」状態に付き添っていたときには数ヶ月、ろくに寝なくてもなんとかなったのに。でも気がつけばそれから12年もたっていて加齢しているわけですよね。体調が悪いと思わぬトラブルになることを痛感しました。

「これからどうしたら同様の失敗を防げるか?」と考え、「当日、内容の予習をする最初に、まず時間確認から入るルーティン」を新たに決めました。すると気持ちも前向きになり、次の研修の日も前夜眠れませんでしたが、お陰さまで良い結果につながりました。

私はしんどいとき、アメリカの医療や法廷もののドラマを見て「こんなに大変なことに立ち向かっている人がいる」ことに大きな力をもらうのです。「私の悩みなんて、実にちっぽけだ」と感じると、また元気に立ち上がろう!と思えます。「ドラマは作り物」といわれても、ドラマに限りなく近い現実はあるわけですから、同じですよね。

先日あるテレビ番組で脳科学と金銭感覚について取り上げていたのですが、「他人の損で金銭感覚がバグる」んだとか。「自分がギャンブルで5千円損すると悲しいが、隣の友人が1万円損したのを見るとホッとする」って(笑)おいおい二人で足引っ張り合ってどうすんの、って感じですけどね。本当は損に向き合うべきなんだけど、心の痛みを回避したい前頭葉が 辛さを和らげる働きをするということでした。

なるほど~。自分が大変なとき、もっと大変な現場を見て、「自分はこの程度で悩んでる場合じゃない!」と思うのも、この働きなのかなと思い、納得したことでした。

春の嵐のような悪天候が過ぎ、お陰さまで長女の体調も回復しつつあります。年を重ねるとトラブルも起こりやすくなりますが、乗り越えるための智恵もまた重ねられるので、それも悪くないかと感じている私です。