第1197回「生まれ変わったレトロ建築の物語」

2月14日

先日、たまたま検索して初めて行ったスポットが、とても素敵でした。
ご存じでしょうか?高知市桜井町にある「コレンス」です。

ご覧ください、風情のあるレトロな建物でしょ?
いくつものお店がある複合施設で、看板を見るとカフェ、フレンチ、ベーグル専門店、ネイル、ギャラリーにタロット占いまであります!

ベーグル専門店の入り口のディスプレイは、なんとミニカー。味があり、どこかエキゾチックです♪
建物の玄関をくぐると…

いきなり昭和レトロの世界に紛れ込んだ感じです。わぁ、大好きな雰囲気!
「レストランは、ここでいいのかな?」と迷いつつ「プティシャノ」と書かれた正面の茶色い引き戸を開けます。

店内は一転、レトロな内装を活かしたカフェ&フレンチのお店です。庭のテラスからも入れる作りで、とても落ち着ける雰囲気でした。オープンして2年半だとか。

テラスに、ランチの看板がありました。「chez petit chat noir(シェ・プティ・シャ・ノワール)小さな黒猫のお店」とあります。
A.そば粉のガレット 1200円
B.土佐ジロー卵のオムライス 1200円
C.パスタ+パン 1300円
D.おまかせシェフプレート+ライス 1400円
E.鉄板ハンバーグ+ライス 1400円
F.和牛サイコロステーキ+ライス 2100円

ランチセット(サラダ・スープ・デザート・コーヒー)を付けるとプラス500円のようです。
パスタは明太子と春野菜パスタとあり、迷わずそれにします。わくわく。

カボチャのスープと、目にも鮮やかなサラダ。

明太子と春野菜パスタ。ブロッコリー、オレンジカリフラワー、つぼみ菜など、春野菜がたくさん入っていてとても美味しかったです。これは大当たり♪大きな海苔が、いい味のアクセントになっていました。

お店の方に「ここは昔、何だったんですか?」と伺うと「洋裁学校だったんです」とのお返事が。へええー!それは驚きです。

店名にもなっている黒猫は、店長さんなんですって。
玄関の看板にも「ねこ店長おります」と書かれていました。

さて、玄関のレトロな階段が気になっていたので、見に行ってみます。泥の靴跡は遊び心のあるアートですね。正面の壁に貼ってあった、「コレンスができるまで」という文章が目にとまりました。

廃校になって久しい「コレンス洋裁女学院」。ずっと空き家状態で、土地として売り出されていました。このままでは、この建物は壊されて、ただの駐車場になってしまうかもしれない。

この建物の前を通るたび、なんか良さげな建物だなぁと思っていたライカラ不動産のスタッフ。「ここで何かできませんか?」と、社内会議で話したのが、現在のコレンスができるきっかけでした。…

このレトロな建物への不動産会社の方の思いが、他人ごとながらとても嬉しくなりました。

そうしてここをリノベーションし、お店を開きたいという方が集まり、2017年にいろんな人が訪れる複合施設「コレンス」に生まれ変わったわけなんですって。

「事務所として使われていました」なんて手書きの一文にも、愛情が込められている気がします。

「コレンス洋裁女学院」は、1953年(昭和28年)に建てられたようです。この特徴のある名前は、学院の校長先生が愛した競走馬の名前が「コレンス」だったからとネットで見ました。写真の服のデザインからも、当時の雰囲気が伝わりますね。

洋裁学校は、戦後 和服から洋服文化へと変わる中で急増し、単に裁縫技術を教えるだけでなく、女性の社会的自立や地位向上にも貢献した歴史があります。しかし、既製服の普及とともに洋裁学校の数は減少していき、コレンス洋裁女学院も廃校になったのでしょう。

2階の廊下。こちらに、文章に出て来た「ライカラ不動産」こと(株)ライフ・カラーズさんもあります。一番左端の看板に「猫がいる不動産の会社です!」と書いてあり、私は何の縁もないのですが、「ライカラ不動産」さんが好きになりました。

庭には沢山の木々があり、鳥の賃貸住宅(巣箱)もいくつか設置されていました。
なんだか、ほっこりした訪問でした。