第1211回「テキもさるもの」

5月21日

「Alamak! あらま!マレーシア② 」   written by Tapir

マレーシアのボルネオ島には多種多様な猿がいる。スローロリスやメガネザル、シルバーリーフモンキーにミュラーテナガザル、特に有名なのが特徴的な顔のテングザルとマレー語で「森の人」という意味を持つオランウータンであろう。

もちろん、クアラルンプール市内にも猿はいる。
カニクイザルである。

↑「警察庁指定 重要指名手配」のポスターに出てそうな悪ヅラである。

このカニクイザル、ありふれた猿ではあるが、賢い。
郊外のコンドミニアムでは窓を開けて侵入し食べ物を盗んで出ていく。手口はもはやプロ。なので、窓の施錠は念入りにしておかなければならない。

観光地にも出没。
バツー洞窟というヒンドゥー寺院のある場所では猿が観光客を狙って徒党を組んで待ち構えている。
もちろん食べ物狙いだが、観光客とてバカではない。レジ袋に食べ物を入れて、「エサもってるよ〜」な格好で歩くことはしない。
なぜなら、ここの猿の賢さは世界中に知れ渡っているからである。
では、どうやって食べ物をせしめるのか?
実は、このことが世界一賢いと言われている所以なのだ。

なんと猿は観光客のスマホを狙う。
映えスポットで写真を撮る観光客の隙をついてスマホをかっさらうのである。
帽子でもカバンでもない。
文明の利器スマホである。
ス・マ・ホ!(しつこいな)

猿、かっさらうやいなや木に登る。
そして返せと喚く人間を、木の上からニヤニヤと観察(してるように思ふ)。
すると、近くの売店のお兄さんが教えてくれる。
「バナナを木の根元に置くと返してくれるよ!」
で、観光客はお兄さんからバナナを買い、木の根元に置く。

↑スマホを返してくれと泣きを入れる観光客

猿はスルスルと木から降りてきてスマホを手放しバナナを取ってスタコラサッサと去る…(猿なだけに)。どうやら猿はスマホが人間にとって大事なものであることを理解しているようである。そしてそれを取ればバナナをもらえることも学習しているらしい。
実に賢い!

しかし、話はこれで終わらない。
実は猿と売店のお兄さんはビジネスパートナーだという噂があるのだ。
つまり互いにウィンウィンの関係。種を越えた麗しいパートナーシップが構築されているらしい。嘘かまことか真偽のほどは定かではないが、いずれにせよ実にしたたかな猿である。
猿、恐るべし!
(なお、このカニクイザルはゴルフ場にも出没する。この場合、狙うはクラブ。ゴルファー達はパチンコで応戦するがダメな時用にバナナをあらかじめ用意していると聞く。
たいていバナナを与えるハメになるらしいが。)

「カニクイに スマホ取られて
もらい泣き😭」

 

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