第1163回「プラスアルファの情報」

6月14日          中村 覚

普段、よく通っている道。ある日、見慣れた景色の中にポッカリと空き地が出現。はて? 以前ここにどんな建物があったのか。なかなか思い出せない。こういったご経験はないでしょうか。もちろん思い出せなくても困りはしないし、今の時代、すぐに調べることもできます。ただ 見慣れて知っているつもりが、実はたいして知らなかったのか…。そんな気持ちにちょっとだけなります。

実はこれと同じようなことがトランプで起こりました。いや、そもそものきっかけは なんのことはありません。「Mr.マリックの超カードマジック」です。

マジックって、やっぱりできたら楽しいだろうなぁ。本にDVD付きですから、これなら途中で嫌になってあっさり投げ出さずに、少しは覚えられるんじゃないかと。淡い期待というやつです。それにマリックさんには子供の時にずいぶん楽しませてもらって親近感もありますので。

本なんか見ずに、最初からDVD再生。すると、カードマジックが始まる前にテーブルに並べられたトランプの説明があり、これでグッと引き込まれました。目から鱗。子供の頃からどれだけ遊んだことか、将棋で遊んだ回数の比ではありません。~なのにトランプのことを知っているようで知らなかった自分を再確認。

説明不要の絵札12枚。
ご存じですか。4種類のマークにはそれぞれ意味があるそうです。トランプ好きな方からすれば、「そんなトコから?」と言われそうですが、そんなトコからです。

ダイヤ=お金  ハート=愛情  クラブ=知識  スペード=困難、死
(こういった説があるようです)

なるほど、ダイヤとハートは形からしてわかりやすいです。
ただ、「クラブ=知識 スペード=困難、死」というのは形からはイメージ
しにくいと思うのですが、大まかに分けるとこういうことらしいです。

私が驚いたのは、これらのマークに対するキング、ジャック、クィーンの顔の向きがそれぞれ異なっているということです。

例えば、「ダイヤ=お金」に対して
キングは横を向いて、しっかりと向き合っています。ところがジャックやクィーンはそれほどではありません。

「ハート=愛情」に対して
しっかり向き合っているのはジャック。キングやクィーンはそこまでの
意欲はないようです。若いジャックならではということでしょうか。

「クラブ=知識」に対して
やはり、お勉強となると若いジャックの苦手意識は一目瞭然です(笑)

「スペード=困難、死」に対して
誰もがノーサンキュー。プイっと反対側を向いています。

ネットで調べれば もっともっと情報は出ますが、一通りの説明とさせてもらいます。とにかくこれらの話を聞いて、とても腑に落ちました。今回、コラムを書くにあたり、絵札を並べ写真を撮っている時です。改めて じぃ~っと見ていると、12枚の絵札どれもが憂いを帯びている表情をしていることに気が付きました。笑顔は一つもありません。おかしなものです。いざ、トランプで遊ぶとなると絵札は強いカード、色合いからしても華やかなイメージ。それなのに「なぜ?」

そして12枚の中で1枚だけ、手に何も持っていないカードがあることや、
12枚の中で1枚だけ手が4本あるカードがあるのは「なぜ?」
少しでも興味を持ってくれた方は、上の写真でちょっとご確認を(笑)

だいたいのことは調べればすぐ答えの出る昨今だからこそ、「なぜ?」と思えることは発見に等しいのではないかと(笑) だいぶ言い過ぎておりますが。
トランプに限らず、一通りわかっている気になっている事柄へのプラスアルファの情報は面白くて、頭に入りやすいと思った次第です。