第773回 「三方良好庵(さんぽうりょうこうあん)」

11月11日              中村 覚

以前、新聞に京都のお寺でカフェ感覚?で「ネスカフェ」ならぬ「デスカフェ」という集まりがあり、若者が「死」について自由に意見を言い合う、そんな記事がありました。ついつい暗い雰囲気をイメージしてしまいがちですが、「死」の捉え方も十人十色、自由闊達に楽しい雰囲気らしいのです。ネーミングも秀逸でたしかに面白そうだと思いました。

そもそもお寺と聞くとイメージが少し堅苦しくなりますが、今回は「お寺なのにランチが食べられる所がある」と知り、行ってきました。それが香美市香北町にある大元寺(おおもとじ)の住職のご夫妻がなさっている「三方良好庵」です。

国道195号線沿いにあるアンパンマンミュージアムを通り抜け、物部村方面に3分程走ると、左手に橋があります。その橋(新在所橋)を渡り右折。その後、道なりに進んでいると このような看板があります。

この看板の矢印に従い、左折して小道に入ります。

道幅の狭い山道になりますが、不動明王の赤い旗が所々に立っていますので、

それらを目印に進んでいくと

3分ほどで遠くに「大元寺」の文字が見えてきます。

三方良好庵の開店は12時。10数名の座席は満席。お客さん みんなが揃ったところで、まずは前菜が配られました。

色々な野菜が入っていて冷たく口当たりも良かったです。そして何より「みんなが食卓についてから、頂きます!」といった大家族のような雰囲気は、他では味わえません。

そして ど~んと 運ばれてきたのがこちら。

ナイラゲの刺身に、かぼちゃとたいもの煮物、茶碗蒸し、ナスの揚げ物、漬物、ひじきとレンコンの煮物、ナイラゲときゅうりの酢合え、ホウレンソウ、鳥肉~

とにかく天然の素材を生かした多種多様な品々。

お膳が運ばれてきた時に、内容の説明をお客さん全体に向けてしてくれたのですが、私のメモ書きが追い付かず。

メモできた範囲内では、揚げナスには田楽味噌と柚子味噌。ホウレンソウと一緒にまいたけ、レンコン、お豆。 ハーブで焼いた鳥。そしてナイラゲの刺身はフリーズドライの何か(忘れてしまったのですが)と一緒に食べると、すごくおいしかったです。

ご飯は地元の新米です。味噌汁は柚子も香り、レモンが入っていました。

ご飯のおかわりは自由で、なんと2杯目からは「むかごご飯」です。貴重です。たくさん入れてくれました。(嬉)

食後はブドウと梨で一息。

その後に、ケーキとコーヒーです。 コーヒーをレギュラーサイズに変更するとプラス100円。(写真はレギュラーサイズ。)お腹いっぱいになりました。これら全部で1590円。(レギュラーサイズにしなければ1490円)

いかがだったでしょうか、 お寺だから、「料理に肉は出てこないのでは?」などの思い込みはありませんでしたか。(笑) お客さんも皆さん楽しく談笑して、外国人の方もいらっしゃり「Do you like~」と英語も聞こえて宗派も問いません。(笑)

感じの良い住職ご夫妻が配膳のたびに気さくにお話し下さり、とってもアットホームな雰囲気でした。また来たいのですが予約は2日前までにとのことで、たいへんな人気ですから おいそれとは来られないかも。(笑)

最後に 座席の横にあったカレンダーです、こちらをどうぞ。