第1041回 「コンステレーション」

1月28日         中村 覚

去年の夏、畑でのこと。自由奔放に伸びに伸びたカヤなど雑草を刈っている時です。急に頭のてっぺんがチクッ!チクッ!と痛み始めました。雑草に混じり野ばらも生えていたので、ちょうどバラが頭皮に当たって痛いなと…。

~にしても、かなり痛いと思っていると「ブゥ~ンッ」と耳元で音が。初めて蜂だとわかりました。知らない内に刺されていたことも。(笑)
こうなると痛さも何割か増して、怖さも出てきます。 バッとその場から
一目散に逃げることが大事ですが、それができない分、恐怖心もアップ。

嫌がらせのように耳元で飛び続ける蜂を手で追っ払いながら少しずつ移動するのですが、ついてきます。夏場だったので半袖。頭の次はむき出しの腕です。左腕も刺されました。まるで蚊が腕に止まるように、蜂が腕に止まり、ブスッ!ギャァ~。みたいな(笑) でも痛い、痛いとやっている内に蜂はいなくなりました。もし大群で来られていたらと考えるだけでゾッとします。
で、何のことはありません。とにかく、初めて刺されて痛かったという話です。

それから4ヵ月ぐらいして、道の駅でたまたまこんな物を見つけました。
(※虫が苦手な方はご注意下さい)

瓶詰めにされている中身は蜂です。

「世界最大の蜂」と書いた紙を瓶の頭にくくりつけての販売。蜂の名前や説明などは一切なく、それでいて「世界最大~」とは大きく出たなぁと(笑)
でもこういうノリは好きだし、数ヵ月前、刺されたしなぁ~。
(もちろん、自分を刺した蜂はもっともっと小さかったですが)

まっ、買っておくかと。家に帰り測ってみると大きさは約5㎝。やっぱり確かに大きい。大きいから珍しい。でも机の上に置いてもしょっちゅう見る物でもないですが(笑)刺されていなければ買わなかった代物です。

ふり返ってみると、
・蜂に刺された事は単に「痛かった事」で終わりです。
・瓶詰めの蜂も、これ一品だけだと特に書くようなことでもないかと。
・でもこれらをくっつけて、こうやって取り上げてみる。

このように点と点をつないで意味付けをすることを、
心理学で「コンステレーション」というようです。

コンステレーションは英語で「星座」の意味。転じて点と線で連なるものを表現する言葉として用いるとのことです。 1つ1つの事柄や状況は何の意味も関係性もありませんが、それらが結びつき ある意味を示す時がある。そう気付くことを、コンステレーションを感じるというのだそうです。

この考え方が良いなと思ったのは、自分で好きなように勝手に意味付けや解釈をするということです。正解か否かがゴールではない!(笑)

人それぞれの考え方なんて、ほぼ思い込みのようなものですから、
良い思い込みの方法として、コンステレーション、面白いと思いました。