第1123回 「学園祭の底力」

9月8日

先週の台風の脅威から晴れて解放され、今年もやって来ました 追手前高校!

今年のテーマは「定員割れの底力 王手は一手で覆す」。
どういうことでしょうか?

「学園祭を実際に見れば将棋の王手も一手で戦局が大きく変わるように、『追手前は勉強ばかりな面白くない学校』というイメージもひっくり返るはず」ということだそうです。確かに、生徒の皆さんの熱意が伝わってきました。

たくさんの催しのポスターと、美術部制作の登録有形文化財の看板がにぎやかです。

新聞部は、実にタイムリーな「それいけ!やなせたかし 愛と勇気を伝えた先輩」の特集。来年の朝ドラの主役ですからね♪「実はスポーツマン」「合格体験記」など、へぇ~と思うことが満載。やなせさんに追手前のキャラクター作成を依頼した校友会の特別顧問、井上閣下こと井上博史さんからも貴重な裏話を伺っています。

このキャラクターOO(オー)くんを題材にして、美術でオリジナルの立体作品を作る授業がなされたそうです。実は「OO(オー)くんはマルマルくんとも読めることから、一人一人を表している」とのこと。深いですね。

生まれ持った個性を大切にしようということで、この制作につながったんですね。
実際、美術室の前にはとっても多様なOO(オー)くんが並んでいました。

図書室の前には伝説の校友、「濱口雄幸伝」とやなせさんの本がたくさん並べられています。

こちらの 廊下にズラ~ッと続く長蛇の列は何かというと、「本日限定」の…

OO(オー)くんとギンコちゃん、校章の焼き印付きの「おおてまん」。やさしい白あんが入った【都まん】は、みんな大好き。取材してた私は結局売り切れで、買えませんでした。残念。

恒例の「校内探検ツアー」、校長室に並ぶ校舎についての資料です。

実はこの中に「校長室の弾痕」というテーマで、平成29年に科学部がどのように空襲で被弾したのかの調査研究がありました。弾道を計算式で出し、戦闘機の位置を絞り込み、科学的に昔を【見た】ことは価値があり喜びだという結論には感銘を受けました。頭の良い生徒って着眼点がすごい!

さて、私は今回 2年7ホームの「変な学校」という劇を楽しみにしていました。8月に生徒さんから「学校の構造で不思議だと思った場所を、映画『変な家』風に紹介する劇をします。そのために地下池についてインタビューさせて頂きたいです」との依頼を受け、1時間ほどお話ししたのです。現役生のお役に立てるならこんな嬉しいことはありません!

劇は二本立てで、「学校の間取り図」と「地下について」のストーリーでした。映像を使いつつ演じるのが面白く、不思議だけどワクワクするようなお話。実際の建物の写真や動画を使っているので、妄想と現実がクロスする世界が広がっていくのにどんどん引き込まれました。

劇には、私の地下池の写真も使ってくれたんです。そのため最後のスタッフロールにも「特別協力 筒井ジェーン典子」と名前を入れてくれ、現役生との繋がりが頂けた良い記念でした。ありがとうございました。

親子連れの姿もたくさん見かけました。この子たちが将来の後輩になってくれたらいいなあ…と思いつつ校舎を後にしたのでした。

(※なお、このコラムの掲載は学校に許可を頂いております。写真の転載はご遠慮くださいませ。)