第1095回 「錆と煤」

2月24日

もう30年ほど昔、来日して日本の家庭のカレーを食べたインド人が「これ、おいしいですね!なんていう料理ですか?」と言ったとか(笑)それくらい、インドのカレーと日本のカレーって、違うようですね。

「錆と煤」(さびとすす)。まるで漢字テストのようですが、実は高知で美味しい南インドカレーを食べられるお店の名前です。ユニークですね。

本店は南国市にありますが、この日は高知市から車で1時間の安芸市の2号店に伺いました。有名な野良時計の近くに、そのお店はあります。駐車場に車を置いて、水路沿いの道を南に200mほど歩くと…

錆と煤 満寿kotobuki店」。(さびとすす ことぶきてん)南インド料理をベースにした創作アジア料理のお店で、このカラフルな旗が目印です!

SNSの写真で惹きつけられ興味が湧いて、是非とも行ってみたい!と調べました。取材した日は南国市の本店が、たまたまお休み。なんでも交互に開けているらしく、安芸市のお店なら開いているということで、足を伸ばしたのです。こちらは本店より味が少しやさしめということで、初心者にはピッタリ。カラカラと引き戸を開けると…

店内は、異国情緒ただよう雰囲気。11時なので、一番乗りです♪多種多様なカレーを数種類と、何数種類もの副菜をワンプレートにしたミールス(南インドの定食)が特徴のようで、店主さんが初めての私たちに丁寧に説明してくださいました。

「ベジプレートが基本のプレートで、ご飯と3種類のカレー(1300円)です。野菜しか使っていないので、お肉系なら今日は3種類ありますよ。」カレー以外にもDosa(ドーサ)という豆と米を発酵させたグルテンフリーのクレープ(1000円)があり、酸味が美味しいとか、たくさん教えてくださいました。

初心者なのでよくわからず、私は全部載せの日替わりスペシャルプレート(おまかせ4種のカレーと5種のおかず、ミニデザート付き 2000円)とドーサを頼みました。

支払いを終えると、奥の部屋に入っていきます。広々としたオープンな空間に流れる軽快なインド音楽が、とてもよく似合っています。

カラフルな雑貨が目に飛び込んできて、まるで突然 アジアのどこかの街角に紛れ込んだような錯覚に陥りますが、それもまた楽しい(笑)

中村が頼んだ、基本のベジプレート、目にも美しい彩りです。カレーは酸味と辛みの豆のカレーをチョイスし、チキンカレー(ココナッツベースでやさしい味)のオプション付きです。

私が頼んだ、スペシャルプレート 全部載せ。肉系カレーとメインのカレー2種類と、デザートのココナツ大学芋(左上)付き。こちらもたくさんの高知産の野菜が目にも鮮やかで、体が喜びそう!

メインはココナツベースの野菜のカレーで、チキンカレー、チキンティッカ(一口サイズのタンドリーチキン・右下)、フィッシュピックル(アンチョビくらい味がしっかりしたサバのオイル漬け)もあり、とにかくにぎやかです。

載ってるものを混ぜながら食べていきます。お米はインドのバスマティーライスというパラパラなもので、スープカレーによく合います。南インドの代表的なスープカレーは酸味と辛みが強めと聞いてたので恐る恐るだったのですが ココナツのカレーがやさしいので、混ぜると複雑な味がからみ合い、ピリッとした深みが出て美味しかったです。

何種類ものカレーを順番にかけていくので味が変わってきて、「ごちゃ混ぜは美味しいですね!」と中村。う~ん、もう少し語彙はないものか(笑)
でも、わかります。言葉をなくす美味しさだったのです。

そして日本のカレーを食べて「なんていう料理ですか?」とインド人が言ったという話も納得。日本のとろっとしたカレーとは違い、サラサラしていてとてもヘルシーな感じです。

チーズのドーサは、パリッとした皮をナイフで切ると、たくさんの野菜とチーズが顔をのぞかせます。ミントとパクチーのソースが添えられていました。実は私 パクチーが苦手だったんですが こちらのお店のものは大丈夫で、お腹いっぱいなのに 美味しく完食してしまいました。あぁ、また食べ過ぎてしまった…(汗)

マンゴーラッシー(700円・左)と、スパイシーアイスチャイ(600円・右)。ラッシーはヨーグルトの濃厚なドリンクで、マンゴーの甘みがカレーの辛みを引き立てます。早めにお店に伺ったのでゆったりとカレーの味わいの変化を楽しめましたし、親切な応対でより美味しく感じられました。本店はもう少し攻めた味らしいので(笑)、そちらに伺うのも楽しみになりました。ただし予約は激戦らしいですが。

ちなみに飲食店には珍しい「錆と煤」という店名の由来は、本店の外壁に錆があり薪ストーブも煤だらけだったりするけれど、時間の経過と共に味わいが出るのに店主さんが感動したことからだそうです。その感性がさすが!だからこそ、この複雑な味が生み出せたのだなぁと感じたことでした。ご馳走様でした。