第842回 「お山のイタリアン、オンベリーコ」

3月15日

今年は花粉がひどいとシーズン前に聞いていたので薬で万全に防ごうとしたら、喘息で咳がひどくなり、一時声も出なくなるほどでした。まだ戦いの真っ最中です。

そんな私を可哀想に思ってか(笑)、中村がホワイトデーを兼ねて土佐町の美味しいイタリアンをご馳走してくれるというので、行って来ました「オンベリーコ」。

高知市から車で1時間。土佐町で頑張っているスーパー、「末広ショッピングセンター」の左にある建物の1階で、自然派イタリアンのお店です。

すごく流行っているようで、「今夜は団体様の仕込み準備のため、お昼は12時半が最終入店とさせて頂きます」とありました。

今日は中村が予約してくれたので、通常のランチメニューではないそうです。
楽しみ~♪早めの一番乗りです。

まず、前菜。豚のピスタチオ入りテリーヌや、菜の花入りのフリッタータ(卵焼き)など、春らしい色合いの一皿です。

スープは、野菜たっぷりのミネストローネ。これも優しいお味。

そしていよいよ、メインの一皿です!
「土佐あか牛のタリアータ」。

ドン!と本物の切り株が置かれ、その上にジューシーでぶ厚い赤牛と新鮮な野菜が、
まるでダンスを踊っているようです♪

奥がしっとり柔らかい赤身のランプ肉、手前がイチボ肉。極上です。
イチボは脂と赤身が層になっており、噛みしめがあるお肉でした。
ソースは赤牛のダシとワインを使ったものです。

そして一口。美味しい…。
人はあまりに美味しいものを食べると「自分はこれにふさわしい」と勘違いしてしまうのではないか、と以前ここのお肉を食べて中村と話したことを思い出しました。

中村が多めの150gを頼んでくれていたので、結構なボリュームでしたが
味がかなりあっさりめなので、すんなり食べてしまいました。(笑)
とにかく、土佐赤牛の美味しいお肉を味わいたい方にはお勧めです。

最後のドルチェは「酒粕のパンナコッタとキャラメルパイナップルのアイスクリーム」。あぁ、至福のひとときです。ご馳走様でした♪

今年は年明けから母の事故など色々とあって心身共に疲れがたまっていましたが、仲間のお陰で心の洗濯ができました。ありがたいことです。
さあ、また明日からのハードな仕事も頑張ろう!!

帰りの橋の上からの景色は、「水ぬるむ春」を実感するような川の色でした。

第841回 「現代の吟遊詩人、リピート山中さん」

3月10日

リピート山中さんを初めて知ったのは、つい先月のことでした。Face bookで報道に関して硬派の発言をなさっているのを拝見して「信念の方」だと感じ、やりとりさせて頂いて友達になりました。リピート山中さんはシンガーソングライターで「ヨーデル食べ放題」なんて楽しい歌は、私でも知っています。厳しくて楽しくて、限りなく優しい方でもあります。

たまたま3月初めに、高知県に一週間ほどいらっしゃるとのこと。あちこちでライブを開かれているのですが、残念ながら自分のスケジュールとなかなか合いませんでした。でもリピート山中さんという方をもっと知りたかったので、一般向けではなかったのですが、高知城東病院の認知症デイサービスでのライブに、病院にお願いしてお邪魔させて頂くことにしました。

何十分も前から、会場でお客さまを待つ姿。2~3人入ってこられたら、自然に「うさぎ追いしかの山~♪」と「ふるさと」が始まりました。正統派フォークシンガーを思わせる豊かな声量と声の美しさに、(失礼ですが)驚きました。

会場に多くの利用者さん、スタッフさんが三々五々と集まり、なごやかに進みます。
「リピート山中のリピートっていうのは、1回会った人とくり返し会いたいっていう意味なんですよ~」には、なるほど!と納得。(笑)

「母が88なので、皆さんと同じくらいの年代でしょうかね」と語りかけつつ、「おぼろ月夜」「ミカンの花咲く頃」などが続きます。歌詞を教えつつ歌われるのでみなさんも一緒に歌うことができましたし、言葉が明瞭なので、とても聞き取りやすく感じました。その後「リンゴの唄」「青い山脈」「ここに幸あり」など、認知症の高齢の皆さんも昔の歌を楽しんでいました。最後には踊り出す方まで。(笑)

リピート山中さんは、医師と往診コンサートにもいらっしゃるそうです。寝たきりの方の枕元まで歌を届けるとか。過疎の村で往診に行くドクターの応援歌、「往診ハラショウ」を歌ってくださいました。ハラショウというのは素晴らしい、の意味です。

♪往診ハラショウ!今日も行く 菜の花色の風の中・・・
♪診ましょ 診ましょ どんな病も たった一人の総合病院

私の夫もかつて、地域医療で過疎の村を回って往診していたのを思い出しました。

末期ガンのおじいさんがサブちゃん(北島三郎)の歌が好きで、枕元で「祭り」を歌ったら寝たまま手拍子で踊りだし、ご家族も喜んだとか。「おじいちゃん、また来ますから」と約束して医師に聞くと余命は半月。「嘘になってはいけない」と、神戸の自宅から山口まで後日行こうとしたらその日の朝、医師から「血圧が低下して意識がなくなった」と聞いたそうです。

普通なら、それで話は終わるでしょう。私だって行くのをやめると思います。
でも、リピート山中さんはそれでも行き、意識がないおじいさんの横で歌ったそうです。すると驚いたことに、おじいさんの目が開き、そして踊りだしたそうです。ご家族はどんなに嬉しかったことでしょうか。聴いていて、泣けました。
「歌には見えない力がある」。その通りだと思います。

沢山の高齢者の方にすべて握手なさり、最後のお一人まで見送られる姿に、本当に人を大切になさる方だなと思いました。

週末にはラ・ヴィータホールで、桂雀三郎とまんぷくブラザーズの一員として、安倍夜郎さんとトークショーやライブをなさり、それも見に行きました。

大阪の「やぐら」という深夜12時から営業する串カツ屋さんを歌った「やぐら行進曲」を作詞作曲し、これが四万十市出身の漫画家 安倍夜郎さんの「深夜食堂」のモデルになったそうなんです。「ヨーデル食べ放題」「やぐら行進曲」、“♪人生さまざますべて良し”のフレーズが心地良い「それぞれの味 札幌黒ラベルの歌」などで会場もノリノリ。アンコールの「江戸の人気者」も大受けでした。

会場でCDを2枚買ってきました。「家族のうた」と「いのちのうた」です。
特に「いのちのうた」はメディカルソング大全集、と銘打っていて

往診ハラショウ/ロコモかしこもサビないで(ロコモティブシンドローム予防体操解説写真付き)/頑張れ!スイゾウちゃん/脱!メタボリックロックンロール・・・

など、病院やリハビリの現場で披露されています。今回も高知大学医学部付属病院で音楽を用いた楽しい運動指導としてロコモ体操の運動指導をなさったそうです。これ、行きたかったなあ~。仕事で行けなかったけど。

この他、北アルプスの山々に登っての山小屋コンサートで、登山家「加藤文太郎の歌」を歌ったり、音曲漫才師としての顔もお持ちです。

さまざまなテーマで歌を作られ、唄うメッセンジャーとして全国を唄い歩かれているリピート山中さん。まさに、現代の吟遊詩人です。

第840回 「限られた資源」

3月1日                           (中村 覚)

雑談中のこと。ポテトチップスのカルビー、あのカルビーという名前は「カルシウム」と「ビタミン」をくっつけた名前なんだよ、と教えてもらいました。子供の頃から数え切れないほどポテトチップスを食べてきましたが、今まで社名について何の疑問も感じていませんでした。

「カルシウム」と「ビタミン」かあ・・・唸ります。(笑)
それから数日して、本屋でたまたま見つけた本がこれです。

「ロゴの秘密」。カルビーの社名の話を聞いた後だったので、自然と手が伸びるというものです。色々な会社について書かれてあり、創業者、創業年、社名の由来、スローガンの由来などなど。

カルビーもちゃんと載っていました。1955年に「松尾糧食工業」から「カルビー製菓」に社名を変更。その当時、日本人に不足していた「カルシウム」と「ビタミンB1」を組み合わせた造語。なるほど、詳しくはビタミンB1だったのかと頭に染み込みます。(笑)

他には、キャラメルで有名な「江崎グリコ」。社名はエネルギーの源のグリコーゲンが由来とのこと。 特に知りませんでしたが、グリコーゲンでグリコ・・・。 ん~、背伸びをすればなんとなく届く範囲にある感じがして、カルビーほどの驚きがありません。(笑)

やっぱり、キャラメルはもうめったに食べませんが、ポテトチップスは今でも食べるので、親近感が全然違うというのがあると思います。

とにかく 長い間 接してなんとなくわかった気でいたのに、実は大して知らなかった。こういった体験は貴重です。なぜなら ずっと知ったつもりでいる長い間、寝かしておく時間が必要なわけですから。一人一人が持っているその人だけの限りある資源ではないかと思います。(笑)

そんな限りある資源に また気がつく出来事がありました。(こんなペースだとすぐになくなってしまうかも。)

数日前のこと。夕食を済ませた後、友人とドライブに行きました。中学の時のクラスメイトで今もちょくちょく会っている間柄ですから、この日のドライブも特別にどこそこに行く!というよりは近くを軽く流すといった感じでした。車内でくだらない話を2人で垂れ流し、時間の無駄を満喫して そこそこ お腹いっぱいになった頃「じゃぁ またぁ」と別れました。

帰り道、助手席の前のダッシュボードの上にある友人の財布に気が付きました。財布? 忘れ物? 暗に お小遣いでもくれたのかと思いました。(笑)
すぐに電話です。でも出ません。何回しても出ません。そうか、いつも寝る前に風呂に入ると言っていたので、多分、風呂かな。仕方ないので、友人宅に逆戻りです。

家の前で車を停めて、さてと・・・。電話が通じないのでインターフォンを鳴らすしかありません。でも、もう22時を越えています。こんな時間にピンポ~ンとやったら、親御さんに不審がられるに違いありません。「財布を届けに友達が来るから」などと話が通っているわけもなく。もうこの歳になったら、人から不審がられたくはありません。

そして、えっ? あら?同居している親御さんの顔を私は知らない!考えてみれば、この友人の両親の顔だけを知らないのです。学生の頃からいまだに付き合いのある友人の親の顔は全員知っています、当然話したこともあります。でもこの友人のご両親だけは全く知らないのです。

おかしな話に聞こえるかもしれませんが、頭のどこかで 他の友人の親と同じように知っているつもりでいた(みたい)。 知らないという事を今まで考えた事もありませんでした。私の中で知っていることが当たり前過ぎたのです。(こんなところにも 限られた資源があったとは!)

インターフォン、鳴らさなければいけないかなぁ。

まっ、そうは言っても、 ピンポ~ン、押しました。 不審気に「はぃぃ」とお母様のお返事が。「夜分に恐れ入りますが~」と遠慮気味なご挨拶から入って、○○君がさっき車に財布を~と。 どうにかこうにか無事に渡しました。
子供の頃から知っていたなら、こんなに緊張しなくてすんだのに。(笑)

なんだかんだで 限られた資源の発掘になりました。